杉の坊のつぶやき

実は知らない健康や医療に関する専門的な情報をお届けできるよう頑張ります!個人のつぶやきもあります

現状を考えてみる

※内容はあくまでも個人の主観です。

 

新型コロナウイルスの感染がじわじわと拡大を続けています。

 

志村けんさんが感染といった報道がながれるなか

いろんなことを考えてみました。

 

毎日の報道を目にする中で常にいろんなことは考えてはいますが、

改めて色々な状況について見直してみると、

やはりいろいろなことを考えざるを得ません。

 

現在のコロナウイルスの状況として、

一番は、ウイルスの特性などが断定できない状態が続いていて

ワクチンなど効き目のある薬の開発には至っていない事、

感染からの発症までの潜伏期間や重症化に至る条件的なものが

まったくといってわからない部分がそのままであることが

挙げられると思います。

 

ワクチン開発については

効き目が期待できるレベルの研究には至っていますが

人体に対する影響などを精査する為の臨床試験

少なくとも半年を必要としますので

最短でも8月~9月頃に実践投入第一号が発表されれば

良いほうではないかと思います。

ただ、臨床試験をパスしている既存の薬品の中に

特効的に効き目を発揮するものが見つかれば

その時点で期待できるものとなりますが、

HIV治療薬やぜんそく薬などの話は挙がっているものの

現状として医療現場での活躍は耳にしません。

 

次に発症までの潜伏期間ですが、

今の所2週間程度を目安に発表されていますが、

感染爆発を起こした中国やその他の国の情報からも

1ヶ月~2ヶ月潜伏していた可能性があるといった情報もあり、

潜伏期間の例としては、感染者の多くが2週間程度であって

中には約2ヶ月の潜伏期間に至った者もいると考えるべきで

その点を考えると、やはり発症までの期間というものに対して

2週間程度で大丈夫だと考えるのは少し危険ではないかと思います。

また、感染者の体調や体質など、さらにはウイルスの変異によって

その期間の変化は容易に想像できますので、

一律に考えるのはどうみても不自然だと思います。

 

そして重症化についてですが、

重症化の条件として高齢、疾患、といったものが前提されています。

しかしながら諸外国では10代、20代といった重症化例もあり

また、国内でも特異例ではありますが20代の死亡者もでています。

多くの感染者の中でも重症化しやすいのが高齢者や疾患の有無では

ありますが、だからといって今後若年層や健康体が重症化しないといった

保証にはなりません。

そして、ウイルスの特性が断定できない状態で、現在の無自覚無発症感染者が

今後どのタイミングで発症して重症化するかも全くの未知数です。

インフルエンザにも言えるように一般的なウイルスの傾向としての

変異を考えると、人人感染を繰り返す中での変異は容易に想像できますし、

そういった変異でも今回のような騒動にまで発展するようなウイルスが

突然変異でとんでもない致死率を生み出すウイルスになる可能性も

否定は出来ない状況だといえます。

従って、感染から発症までの期間を考慮しての外出自粛であったりと

発症した際の感染拡大を出来うる限り押さえ込む為の対応なのですが、

どうしても今の情報では、若い人は大丈夫、疾患が無ければ大丈夫、

日本は医療が優れているから大丈夫、自分は大丈夫といった感覚が

蔓延していると危惧しています。

 

 

私はけして危機感をあおっているのではなく、

可能な限りの予防と、一日も早い収束を願う為に

大げさといわれようと結果的に感染拡大の可能性を考えて

それらをやめていけるように考えているのであって、

未知数の、しかも人の命を奪う可能性のあるウイルスに対して

この程度で大丈夫だろうといった楽観的な考え方は

絶対にしたくないだけです。

 

過去にも指摘しましたが、

自分が全くの無自覚無症状で感染していた場合に

大丈夫だろうという行動範囲の中で万が一他人に感染させてしまい

その結果相手が重症化して死亡したなら、間違いなく殺人行為で

ある意味私は「未必の故意」が成立する時由だと思います。

 

アメリカなど外国の状況が報道される中

学生が「今を大切にしているから感染した場合は仕方が無い」

といった意見を述べているシーンがありましたが、

これは日本人にも言えることで

人命は何よりも尊重されるといった当たり前の社会の中で、

どんなに自分が自分勝手な行動をしても

命にかかわる場合には必ず助ける為の行為を受ける事ができる

といった事が前提にある意見であって、

感染する前、命にかかわる前に

常識を逸脱した行為に関わる命の危険には助力しない

といった前提がもしも人々の脳裏にあるならば

絶対に自分勝手な外出はしないと思いますし

人一倍自粛して予防に励むはずです。

 

現在の状況をどんなに楽観的に考えても

私は自分がいつ感染源となって拡めてしまうかもしれない

といった危機感をまず感じることが出来ますし、

逆を言えば、そのように考えて行動してくれている人たちばかりだと

思えないのが事実です。

 

これだけ世界各国が行動自粛や外出禁止をしていても

海外旅行に行く人はいますし、指示されても逆らう人がいます。

 

政府の判断に至っても、

旅行代金を負担するからと旅行を促すような考えが生まれたりと

宿泊業インバウンド需要に対するものなのでしょうが

この時期にこの内容で国内とはいえ県外移動を促すような考えに

至ることは異常ですし、ここにきて情報と対応のちぐはぐ度合いが

ひどくなっています。

 

情報に一貫性が無いばかりに、受け手としては自分たちに都合の良い

方を選択するわけですから結果的には甘い対応になってしまいます。

 

オリンピックもついに延期となりましたが、

様々なイベントが中止になる中で、残念であるといった意見も多く

気持はわかりますが、残念で終わってはいけない状況なのだと

ちゃんと現状を理解してほしいところです。

 

休校になり、確かに子供が家にいる家庭は大変だと思いますし

子供たちも退屈して大人も子供もみんながストレスとなる事も事実です。

 

しかし、

だからといって外出してよい状況ではありませんし

本当に一日も早く収束してほしいのなら

今は本当に我慢のときだと思います。

 

我慢しきれずにギャンブルのように自分たちが感染しないほうを

一生懸命に理由付けている状況も目耳にしますが

それでもし感染して命を落としたり、重症化から将来にわたって

重篤な後遺症に悩まされる可能性を天秤にかければ、

今の我慢の重要性や必要性はおのずと分かると思います。

 

ですから、

世の中には私も含めて今日明日の仕事に行かなければ

生活も立ち行かなくなる、このままでは来月の家賃が払えない、

そういった方々も多くいらっしゃって、

そういった方々の活動を含めての経済があるわけですから

貯金がどうの、消費がどうのといってる場合ではなく、

まずは生命活動の保護を目的とした対策が必要なのであって、

経済効果としての一部の貯蓄を吐き出させるための旅行券であったり

といった意見は、結局の所収入に困らない人の意見でしかありません。

 

税収のように、足りなければ増税に頼って

入ってくるお金を意地でも維持できる環境と

国民の生活はかけ離れています。

 

大会社の社長であっても

末端の労働力がなくなればその会社は運営できなくなっていきます。

 

いまその労働力を守らなければいけないときに差し掛かっているのですから

二の足を踏んでいる場合ではないと思います。

 

多くの企業や事業所の対応として

すでに従業員に対して一時金を分配したり

生活の援助を行っている経営者がたくさん現れています。

 

国は、自分たちが国民の生活のうえに成り立っている事を

今一度考えるべきときではないかと思います。

 

言い方は悪いですが

平和な世の中では労働力を操って糧としているのが実情でしょう。

今までは余程の事があってもその労働力が失われることなど

夢にも描いていなかった事だと思います。

 

その労働力が失われる、もしくは激減する可能性が出てきた以上

投資や経営でお金が得られなくなるかもしれない状況となっているわけです。

 

自分たちが楽を出来たのは単に頭がいいからではなく

そういった人たちの積み重ねの上に座る事ができていたからです。

 

未だに国もそういった人種ももがいてあがいていますが

原点に立ち返って考えるチャンスなのではないかと

私は思います。

 

話がそれましたが

やはり今回の状況は望ましい事ではありませんが、

社会のあり方や、国の成り立ち、人々の思想など

多くのことを考えさせられる分岐点となってくれる事を

心から願います。

 

杉本