杉の坊のつぶやき

実は知らない健康や医療に関する専門的な情報をお届けできるよう頑張ります!個人のつぶやきもあります

身体の作られ方 その2

※内容はあくまでも個人の主観です。

 

前回の更新よりかなり間が空いてしまいました。

 

前回の記事では、

人間の体の学習機能によって様々な力を秘めていることを

説明しましたが、今回は実際に起こっている顕著な例を

ご紹介させていただきたいと思います。

 

前回の内容をお読みいただければここからの紹介にも

ご納得いただける点や、スムーズにご理解いただけるのでは

ないかと思いますので、面倒ではありますが

お時間もあるときにでも読み返していただければと思います。

 

 

1つ目に顕著な例として私がご紹介したいのは、

多くの科学者が仮定している説でもあり、

新薬の開発などにも貢献する研究です。

 

1976年、世界的にも有名な「エボラウイルス」が

コンゴ民主共和国の北東にあるヤンブク村を襲い、

318人が感染し280人が死亡しました。

この際の流行で生き残った患者の血液を調べたところ

生き残ったすべての患者の血中に、

エボラウイルスの異なるタンパク質3つに強力に反応する抗体

「防衛的」タンパク質の存在が判明しました。

 

言い換えると、生き残った人々の免疫システムは、

以前に扱ったことのあるウイルスとして

「認識」したという事になります。

 

4人の免疫細胞についてはウイルスの新たな感染を防ぐことができ、

研究により40年間もエボラウイルスからまもられていることも示していました。

 

この研究に参加し、一連のテストを行った免疫学者は

「本当に衝撃だった。私はウイルスへの抵抗を目にするだけだと

思っており、抗体や他の強い反応を予期していなかった」

とのべていて、通常の研究認識ではありえない結果としています。

 

ここからは私個人の見解ですが、

少し批判的ではありますが一般的な研究を念頭にした

免疫学者の反応がすべてを物語っていると思います。

 

人間の体や免疫のシステムについて、常に未知の可能性や

未解明な働きを想定していれば十分に予測できる結果だと

私は思います。

長年、常日頃からこういった結果を提唱している研究者は多く、

今回の結果についても想像していた人も多いのです。

 

しかしながら、犠牲者を伴った今回のような出来事がない限り

提唱される可能性や予測はあくまでも「都市伝説」にしかならず、

研究自体もパンデミックを恐れる事から研究されたものであり

今回の収穫は認めざるをえない副産物と言えます。

 

やはり人体の「生命」としての研究は、

未解明な否定から入るのではなく、可能性を希望として

研究し、その思想を周知してほしいものです。

 

 

2つ目は少し面白い?話ですが、

こちらも人間も体の抗体に関するものです。

 

アメリカに住む男性が25年間にわたりヘビの毒を自分に注射し

毒に対する抗体を体の中に作ってきたというものです。

結果的にこの男性の骨髄から35種類以上の抗体が取り出されています。

 

この男性は幼少期からヘビが大好きで、

9歳の時に訪れたヘビ園で出会った人物がきっかけで

ヘビの毒を自分に注射するという事に興味を持ちました。

 

その人物とは、西洋人で初めてヘビの毒を自分に注射し

抗体を作る試みを行なったとされるビル・ハースト氏。

 

ハースト氏は無謀とされる試みを自分の身体で行なっていたのですが、

男性も幼いながら同じように毒を注射して抗体を作る事に

憧れに近い感情を抱いたそうです。

 

やがて男性は実際にヘビを飼い始め、

定期的に採取したヘビの毒を週1回注射する事を開始し、

以来25年間続けてきた結果、35種類以上の抗体が

身体の中に出来るというものにつながりました。

 

はじめは体を慣らすために水で薄めた毒を注射し

徐々に濃度を上げて慣らし続ける事で抗体を作ってきたとのこと。

 

男性の自宅では数種類の毒ヘビが飼われており

世話をしながら毒を採取しているとのことで、

ネット上にもこの様子が動画として公開されています。

 

 

さて、私の感想ですが、

こういった行為自体も研究者の中では考えられているもので、

人体に対して負荷となるものを与えると、人体はその負荷に対して

変化し、順応する能力があるという事を実証した例だと思います。

 

ただ、現在の研究観点では「人体に負荷」という研究自体が

ある意味、禁忌にあたる事からも、生体活動を行う人体に直接

なんらかの負荷をかける研究というものはやりたくても出来ません。

検体、献体、実験台。。。などとして忌み嫌われます。

 

この男性や、ハースト氏の行動は、

持論を実証するために自身を実験台として

自己責任で行なったものが身を結んだといえますが

もしも初期の段階でヘビの毒によって命を落としていたら

おそらく「馬鹿な奴」として、免疫システムの可能性までもが

闇に葬り去られていたでしょう。

 

実は、この「身体の中に入れる物で体に学習させる」

という発想は世界でも様々な国にあります。

 

現代の西洋医学の観点では絶対にできない考え方ですが、

実は多くの研究の基本はその発想が元になるのです。

本当は西洋医学の薬や治療法の開発にも

免疫システムとしての発想は不可欠で、

研究途上においても化学物質で代替できない部分は

ヒトの免疫システムに作用させたり頼ったりしなければ

いけないわけです。

 

先ほど多くの国でも発想があるといいましたが

私が知る中で代表的なものが「ホメオパシー療法」とよばれる

ドイツのサミュエルハーネマン医師が考案したもので、

ヨーロッパでも多くの国で代替医療として認められ

保険の適応されている国もあります。

 

日本でのホメオパシーへの認識は非常に残念ですが

「詐欺療法」が最も多いのではないかと思います。

 

私個人としては、

ホメオパシーの医学理論自体が、日本人には理解できないゆえ

取り扱いや取り組み方を全く間違った結果、

思うような効果が出ない、効かないと判断し、

「マユツバ」、嘘、詐欺だと決めつけているのだと思っています。

というのは、

日本人にとって医療、薬というものは全てが西洋医学と同じものとしか

認識、理解ができない人がほとんどです。

ひどい場合は、健康食品や、体に良いという言葉だけで

薬や病院の治療に匹敵するかそれ以上の効果を求めます。

 

そもそも、その都合の良い考え方自体に問題があるのですが

残念ながら社会の仕組みが生んだものなので

私にはどうすることも出来ません。

 

ホメオパシー療法の基本的な考え方は

「身体に情報を与えて身体の方向を修正する」

というのが、私の中では最も近い気がします。

 

基本メカニズムとして分かりやすく例えて言うと、

人間の痛覚は、そこに異常がある事を知らせるためでもあります。

脳に対して痛みの信号によって異常部分の情報にともなった

修正を身体が行う命令をしてもらうための流れですが、

この情報部分を体外からなんらかの方法を用いて脳に伝え

その情報に対する対処法を促すきっかけをつくるのが

ホメオパシーだと言っていいと思います。

 

ですので、ホメオパシーでできる事というものは

基本的にはその患者さんの持つ身体の能力であって、

身体の機能を超えるようなスーパー治癒力は期待できません。

ただし、通常では発揮できないような潜在的な部分に対しても

期待できる可能性があり、発揮のきっかけとなるように

考えられているのも1つのポイントです。

 

過去の記事と重複しますが、

西洋医学における治療、薬というものは、

本人に関係なく働いてくれる第3の力のことです。

 

ホメオパシーは、漢方にもいえることですが

あくまでも本人の体の力によって治癒する事を目的としています。

 

頭痛薬は、

痛みの伝統経路をブロックし、痛みの信号が脳に届かないようにして

脳が痛みを感じないようにします。

 

漢方薬ホメオパシーでは、

痛みの原因となる部分に働きかけて改善することが目的で、

すぐに効かないことも多ければ、やんわりとマシになることが

ほとんどです。

 

 

この比較については過去何度も説明してきましたので省略しますが

長い目で見たときにどちらが身体に良いのかは一目瞭然です。

 

 

どちらにしても、人間の身体はまだまだ未知なる力を秘めています。

次々と解明されて行く中、過去の常識が覆されることも多々あります

自分が信じていた常識が覆されないためにも

常識にとらわれず柔軟に可能性を信じて

豊かな生活を送りたいものです。

 

杉本

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

身体の作られ方

※内容はあくまでも個人の主観です。

 

何気なく動いている身体。

母親の体から生まれ落ちてから

大人になるに向かって身体は大きくなります。

 

姿形や体質などもそれぞれ、

病気もそれぞれ、気温、味、匂いなど五感の感じ方や

運動能力の違いまでみんなバラバラです。

 

人間の身体がそれぞれの個性を持ちバラバラになるのか

きちんと考えたことはあるでしょうか?

 

人間は毎日の食事や環境によって身体が作られます。

人間だけではなく生きとし生けるものすべてそうです。

 

では、厳密に何故そうなるのか?

例えば家族などは同じ食事をとってほとんど似たような生活をしますが、

結果的には姿形は似ても体質や五感などは違うものになります。

罹る病気とかからない病気も違ってきます。

 

理由はとても深いものになりますができるだけ簡単に書きたいと思います。

 

まず、身体を作る一番の「材料」は食事です。

人は口から入るものでしか身体は作れません。

 

出来上がる内容には生活環境や習慣なども関わりますが

ここではあえて食事だけに焦点を当ててみます。

 

先に述べたように、人間の体は食べ物によって作られますが

その食べ物とは薬や物質ではなく、植物や動物といった

「生き物」です。

しかし人は意外と「生き物」を食べていると改めて考えないものです。

 

目の前にででくるもののほぼ全部が食べれるように加工されたもので

食べている本人たちは生き物の「命」を絶っていることは考えません。

 

牛や豚、鳥、魚、野菜、果物など、すべて「生きて成長したもの」なのです。

その命を奪って食材とし、料理になるのです。

 

〝生きていた〟食材も成長の過程では当然人間でいう「食事」に相当する

行動があるわけですが、植物ならば太陽光、水や土中の養分など、

動物ならば食物連鎖に代表する捕食があるわけです。

 

要するに他の生き物によってもたらされているわけです。

 

念を押しますが、植物も土中の養分となる昆虫や微生物が必要なので

結果的には他の生き物の恩恵を受けているのです。

 

話が逸れてしまうので本題にもどります。

要するに、我々が食べる食材となる生きているものも

人間と同じく食事をして成長しているのだということです。

 

どういうことかというと、

人間と同じで、すべての生き物はすべてが別の個体であり、

1つとして同じものはないということなのです。

 

牛や豚だけでも、牛には一頭一頭が違った個体で

人間と全く同じそれぞれの違いがあるのです。

 

植物もおなじで、農作物も同じ畑であっても1センチ違えばそこは違う土になり、

厳密には一粒一粒の土に宿る栄養素や養分もそれぞれ違うのです。

 

育つ環境と過程によってそれぞれが含有する栄養素までもが

ひとつづつ異なったものに育つわけです。

 

従って、栄養素などの表示に関しても

代表的に野菜や果物、肉や魚で種類ごとに栄養素が表示されていますが

あくまでもその種における含有平均量であって、

個体それぞれの正確な含有量ではないわけです。

 

自分が食べている実際の食材に、栄養成分表示上の

本来の成分がきちんと含まれているのかは

毎度検出しないとわからないのです。

 

そのため、日々の食事を一緒に摂っていても、

部位ごとに栄養素は異なりますし、調理の過程で大きく変化することにより

実際に摂取される栄養素は異なってくるのです。

実際に口に運ぶ部分が含んだ栄養素は異なるのです。

 

なので、同じ食事を摂る家族でも体質が異なって出来上がるわけです。

 

機械のように全く同じ形ネジや釘で構成されるものと違い、

体というのは摂取された栄養素を次の材料として体内で使われます。

 

食事で食べる食材のすべてに原子のレベルで働きと役割があり

そのレベルで個体差があるために摂取後の働きは当然異なる

ということに繋がるのです。

 

さらに、体は体を形成するためだけに摂取するのではなく

外界の情報を摂りこむ「学習」の役割も兼ねているのです。

 

身土不二」や「地産地消」といった言葉に表されるものがそこを指していて

人間は自分の周りに育つ生き物を食べるため、

その食べ物にはその人間が生活する実際の環境の情報が含まれています。

 

漢方やアーユルヴェーダなどの東洋医学のなかには陰陽の考えがあります。

簡単に言うとこれは漢方薬の原料となる植物や動物が持つ性質を指すものですが

その原料が育った環境に適応、順応する作用を有するという考えで

単純には、暑い場所では暑さに強い作用を持ち冷やしてくれる、

寒い場所では寒さに強い作用を持ち温めてくれるなどという考えです。

 

よく注目されているポリフェノールもここに属するといってもいいもので

植物が環境から身を守るために作り出す自己防衛物質と言われています。

 

一般的には「抗酸化物質」という認識が強いかと思いますが

ざっくりと酸化や劣化を防ぐ物質という意味でも自己防衛のための

大切な成分だと言えるでしょう。

 

ちなみに、あちこちで耳にするようになったポリフェノールですが、

その種類は300とも400とも言われ、いまだ科学的には明確に解明されていません。

 

世の中では

ポリフェノールが豊富」という文言が飛び交っていますが

実際にはどのポリフェノールがどれほど豊富なのかはわかっていないのが

ほとんどではないでしょうか。

もっといえば、ポリフェノールにも当然単体では働かないメカニズムが

あり、きちんとバランスよく摂らなければかえって害になることもあるわけです。

 

代表的には過去に何度も記事にしましたが「カテキン」。

高濃度のカテキンを謳い文句にした商品がでています

おさらいになりますが、カテキンだけを高濃度で摂取することは危険で

重篤な肝機能障害や腎機能障害の可能性があることが報告されています。

 

これらをふまえて表題に戻りますが、

要するに人間は何気無く摂る食事の中から、栄養素だけではなく

身体を作る材料とともに、体に宿る機能のための情報もとりいれているのです。

 

ここから少し複雑になります。

 

家畜や野菜を育てる際、野菜や家畜を甘やかせて育てれば

その環境の情報がその野菜や家畜に刻み込まれます。

 

温度管理され外界と隔てられ、良質な土や水で育つ野菜は

遺伝子情報的な基本の姿形や含む内容は一見一緒でも

その内容がさらに含む情報はあくまでも育った環境のものです。

 

完全に殺菌抗菌の無菌状態で育てた野菜は

敵のいない状態なので、身を守る必要のない情報となるのです。

家畜も同様です。

 

先ほどのポリフェノールの話でも触れたように

外界の厳しい環境から身を守るための物質を作り出し

それによって外界の環境に適応する能力とするのが

本来の生き物の姿なのであって、

綺麗なところで作られる綺麗な野菜は

あくまでも綺麗なところでしか生きられない能力しか

持ち合わせていないのです。

 

今の世の中では、通常では考えることのできないような

特別な環境で特別な材料でつくられた見た目の綺麗な野菜をありがたがります。

 

確かにその野菜は安心で安全かもしれません。

でもそんな情報や能力しか持たない野菜を食べていれば

結局はその野菜が育つような環境にしか適応できなくなるのです。

 

形ばかりの栄養素をいくら摂っても、

そこに含まれるその他の情報が全くのダメなのです。

 

人間の抗体と呼ばれる自己防衛機能も、大人になるまでの

様々な情報を元に常に学習し、進化、変化し続けます。

 

その情報こそが毎日の食事であり、生活環境や習慣でもあるのです。

 

簡単なイメージをするならば、

防水機能のついた携帯電話は、水に濡れる環境を想定した材料で作られ、

防水機能の無い携帯電話は、水を想定しない材料で作られるわけです。

 

雨の日に使うことがある、手が滑って水没することがあるなどの

水に濡れると壊れるといった環境や経験があるからこそ

防水機能を装備しなければいけないと思うのであって、

そんな経験や想像も全くないような状況しかないのであれば

水に濡れるなどの発想も準備も全くしないはずです。

 

これと全く同じように、

体に害をなすような菌がいることを知り経験し想定するからこそ

学習してその菌に害されない準備をするのであって、

抗菌殺菌にやっきになって菌がいることも知らない身体を作ってしまえば

実際の世の中では到底過ごしていけない体になってしまうことは

想像に容易いと思います。

また、体に与えられた情報と実際の環境がかけ離れていても

学習する機会がない体には対抗する術も当然ないわけです。

 

過去の記事で「唾をつけておけば治る」にもあったように

昔から言われていることというのはすべて経験則といった

イメージがあり、科学的な根拠がないように思えますが

科学の進歩とともに実証されることがどんどんと増えます。

 

菌があるところだからこそ体に抗体ができて強くなる

ということを言うと「昭和の考え方」としてばかにする人もいます。

 

しかし、現在解明されている人体のメカニズムを省みても

人間の防衛本能などの学習機能を見てみれば

わかっている部分だけでも上記の説明があてはまります。

 

人は日常と違う場所に出かける時には、様々な準備をするはずです。

 

それは行く先々の状況を想像し、行ったことがあれば経験から、

様々な外敵などから身を守る準備をしたり、

より快適にスムーズに過ごすための工夫を行うはずです。

 

体の機能は人間の考えるよりもずっと賢くできています。

なんといっても未だ人体のメカニズムは科学では半分もわかっておらず、

その殆どは人間の知識を超えて未知の領域にあるのです。

 

にもかかわらず

科学でわからない=否定

という図式がなぜ成り立つのか私は不思議でたまりません。

 

繰り返しますが、

人体の学習機能はリアルに環境を学習し体を守る為、

そして次に訪れる外敵に備える為常に進化変化します。

 

細かくは割愛しますがそうやって進化する過程で

異常な状態になってしまうのが免疫不全であったり免疫疾患と

呼ばれる状況です。

 

成長の過程で正しく学習できないだけでなく

外敵の認識や攻撃方法までもが誤ったものになったり、

根本的な機能そのものが正しく作られなかった場合

高確率で疾患に繋がるのです。

 

アレルギーについても多くはそういった状態が原因で、

本来の自己防衛機能が攻撃しなくてもいいものを攻撃したり

攻撃しなければいけないものを攻撃しなかったり、

攻撃はするものの過剰な暴走などにより人体に影響が出るものなど

いわゆる免疫機能不全の状態であるといえるのです。

 

人は日常生活においては、情報と経験の大切さを知っています。

しかし、それらを自分の体を作っている細胞たちに学ばせるという

発想は残念ながらありません。

 

いくら知識として知っていても、

それはあくまでも脳内のデータとして自分が認識しているだけで、

体自体、細胞自体にとってはテレビを見ているような状態なのです。

 

自分の手で作ったことのない料理を想像してください。

何度もテレビで作り方を見ようとも

クックパッドを何回見ようとも

料理本を繰り返し読んだとしても、

実際に料理をしたことがなければうまくいきません。

 

普段から料理をしているからこそ応用ができるのであって

一度も包丁すら握ったことがなければ、

何度テレビで見ようとも、見よう見まねで

いきなりうまく切ることはできません。

 

これが知識と実経験の超えられない差なのです。

 

「経験に勝るものなし」

「百聞は一見にしかず」

「学問なき経験は経験なき学問に勝る」

 

 

これらの言葉の通り、

人間の体も自らが経験した病気や怪我に対してこそ

次の対処方法として体内に免疫を作る事ができ

次の罹患などに強くなる事ができるのです。

 

そういった学習能力が体にきちんと備わっているので

その能力をちゃんと機能させる環境と生活が必要なのです。

 

 このメカニズムをきちんと理解しましょう。

 

杉本

健康への勘違い

※内容はあくまでも個人の主観です。

 

現代日本では、

連日のCMやニュース、報道などの情報により

偏ったイメージを日常から刷り込まれています。

 

健康に気遣っているはずが実は。。。という状況が

本当に深刻なレベルで起こっています。

 

今年に入ってのニュースの内容には

それらに警鐘を鳴らすものも含まれていますが、

注意深く見つけなければ見逃してしまうものが殆どで

本当はもっと目に付けなければいけないものと

意識せずとも勝手に印象付けられるものが

完全に逆転しています。

 

そんな中でも

私個人でも納得できるものから

警鐘を鳴らすニュースを引用してみます。

 

まず、

一般的には情報面からも推奨されているものの

じつはしっかりとした知識が必要といわれる食材の

ランキングが某ニュースで発表されているので紹介します。

 

引用<健康に気遣っている人ほど要注意食材ランキング>

1、高濃度茶カテキン

2、納豆

3、フルーツグラノーラ

4、コンビニやスーパーのサラダ

5、弁当チェーンの弁当

6、えごま油

7、アマニ油

8、青魚(サンマ、サバなど)

9、ジュースクレンズ

10、グリーンスムージー

11、スーパーフード関連

12、アサイーボウル

 

ここから私個人の見解含めて解説します。

 

まず1の高濃度茶カテキンですが、

これは以前のブログ内でも触れていますが、基本的に摂取量が増える事で

効果が倍増するイメージがあり、高濃度茶カテキンを謳い文句の飲料が

多く出回っています。

高濃度茶カテキンは「脂肪の吸収を押さえる」「体脂肪を分解する」といわれ

イメージ的には体脂肪を減らしたい方の購買意欲を刺激しています。

しかし、カテキンは基本的に高濃度で摂取した事によって効果が倍増する事は無く、

摂取量が増えてしまうと肝機能を低下させ、場合によっては重篤な肝機能障害や

腎不全などを起こす事が報告されていて、現在カナダでは高濃度茶カテキンに関する

商品は販売中止、アメリカでは注意喚起と注意書きが義務付けられています。

私個人も、一時期、トクホの高濃度茶カテキン飲料を定期飲用しましたが、

実際に肝機能の低下によって通院を余儀なくされた経験があり、身近な人には

あまり勧めれない旨を、経験談としてお話しするようにしています。

ちなみに異常な量を飲用したのではなく、水分補給のレベルでの使用に関して

タイミングが合えば選択するように意識していたレベルです。

細かくは、商品名は控えますが1日あたり500mlペットボトル1本~2本

が平均飲用であったように覚えています。

 

次に2の納豆。

総合栄養食品的なイメージの納豆ですが、納豆に含まれる栄養素は基本高く、

その中でも注意が必要なのは『セレン』という成分で、今流行の抗酸化作用が

あり、老化防止などといわれていますが、過剰に摂る事で嘔吐や吐き気をもよおし、

ひどい場合はやはり肝機能不全などの中毒症状を引き起こす事があります。

また、納豆は基本高タンパクであるため腎臓への負担も大きいといわれ

プリン体も比較的多いので、体質や健康状態によって注意が必要です。

 

続いては、フルーツグラノーラ、ジュースクレンズ、グリーンスムージー

アサイーボウルに共通点があるのでまとめて。

ここ数年で有名になり、著名人などの間でも話題な各種ですが、

フルーツグラノーラには様々な種類がある中でもいろいろなものを加えて完成系で販売されるものには、食感を目的とした水素添加植物油が使われており、過酸化脂質、トランス脂肪酸、ジヒドロ型ビタミンK1が含まれるため、一般的には動脈硬化脳出血の原因として指摘されるものです。

そして、一見良いと思われる果物系の果糖は肝臓で直接代謝されるので、高濃度での大量摂取は肝臓への負担が大きい為に肝機能障害の原因になりえます。また、これらの果糖はタンパク質と結合して糖化した結果老化の原因になるといわれます。

果物の大量摂取に関してはアサイーボウルは最も注意が必要で、芸能人の間で流行中のジュースクレンズやグリーンスムージーなども、液状での摂取によって果物の糖分の吸収率が上がるため、体内の糖化を促進させる原因にもなります。

 

次に近年話題のえごま油やアマニ油。

テレビなどで一躍有名になった両油ですが、注目されるオメガ3などの不飽和脂肪酸には、血液をサラサラにする効果があるといわれていますが、実際にはオメガ3をはじめとした不飽和脂肪酸を含む食材の多くには、他の成分や雑多な油が含まれる事も多く、不飽和脂肪酸目的で摂取しているはずが、同時に他の多くのものも摂取する事になる為、結果的には血管内付着などの原因にもなり、サラサラどころかドロドロになる事が考えられ、動脈硬化脳梗塞狭心症心筋梗塞の原因になりえると多くの医師が指摘しています。身近では頭痛やめまい、記憶力の低下にもつながるということです。

 

つづいてコンビニやスーパーなどのサラダ。

販売される完成形のサラダの多くは、代表的には塩素消毒されるため変色の原因とも言える大切な栄養素は抜け落ちます。また、ドレッシングにはオメガ6系脂肪酸や果糖を含むことも多いので多量摂取は肥満の原因になる場合があります。

私は元調理師で飲食業界にもいましたので個人の感想ではありますが、見た目のきれいなサラダが高価に販売されていますが、調理後の変色があまりにも不自然だと感じています。自分で調理する方は多少感じているでしょうが、やはり何らかの方法を用いなければあの状態は維持できないと考えるべきではないでしょうか。

 

次にチアシードなどのスーパーフード。

近年話題となったチアシードをはじめとしたスーパーフードといわれる食材ですが、そもそもスーパーフードと呼ばれるのは、一般の食材よりも栄養価が高い自然食品というだけのものです。ダイエットに適している事を標榜する事が多い為、置き換えダイエットとして食事の変わりにする人もいるようですが、基本的には食材は食材。

置き換えなどは不可能ですし、栄養は偏って当たり前です。

謳い文句を過剰に捉えて使い方を間違える方が多いのも事実です。

 

 

ここまででも、一番の原因は

何事も安易な情報に捉われすぎて本質や現実を見失いすぎる事が問題で、

正しくバランスを考えれば、日常の普通の食材で十分体は作れるのです。

個々の栄養素にそういった働きがいくらあっても、

その栄養素を働かせたり抑制したりとバランスをとるための栄養も重要なのです。

 

 

ランキングに名前はありましたが

ここまでの解説に加えなかった青魚。

青魚には脂肪が多いので肥満や血液ドロドロの原因であるなどの意見がありますが、私はこの意見には同意できません。というのは、青魚などに代表されるEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)の働きは非常に目を見張るものがあり、青魚類の脂肪含有量だけを見れば問題かもしれませんが、同時に摂取できるほかの部位に含まれる栄養素などの働きによって、トータルでは非常に体に良いと考えるからです。

内臓などにも多くの栄養素を含み、皮、魚種によっては骨、頭など、総合的に食す事によって非常にバランスよく栄養を摂る事が可能です。

また、近年の報告によると、サバ缶を毎日1缶約1カ月で、血中のバランスが劇的に改善され、サラサラという表現が出来るようになったという報告もあります。

 

そして同じく弁当チェーンの弁当。

これはそもそものランキング内での観点が違いすぎたのではずしました。

ニュース内では、コンビニ弁当は工場生産なので表示義務が厳しく、弁当チェーンは対面販売なので表示義務がゆるいために何が使われているかわからないので、表示義務の厳しいコンビニのほうが安全であるというものでした。

この考え方にも私は素直にうんとはいえません。

確かにコンビニなどの弁当は工場生産なので表示義務がかなり厳しくなっています。

しかし、流通や梱包(パッケージ)に関わる安全基準の部分では別での基準があるため、一概に表示しているからそれ以外のものは入っていないとは言えないのです。

ここからはかなり大きな話になってしまうので控えて書きますが、一般的に嫌われる食品添加物の表示義務内のものと、調理過程で使用される物への表示義務は異なります。もう少しわかりやすくいうと、食品添加物と調理加工のために使うものは義務範囲が異なるという事です。品質の劣化を防ぐ為に添加すると常識で認識されているものと、加工の過程で使われる品質劣化を防ぐ為の薬品では扱いが異なるわけです。

極端には、わざわざ食材に足したり加えたりするものは表示しなくてはいけないものが多いのですが、添加ではなく調理過程のために使用したものは添加物ではないといった考え方があるのです。

もっと極端に表現するなら、フライパンから薬品が染み出ていれば添加物として表示する義務はないということになり、野菜の洗浄に使う薬品は添加物ではないので、調理過程の手順で薬品付けにしていても、使用表示義務のない薬品であればその表示は必要ないという事になるのです。

現実にはこのあたりの基準や義務の取り決めの枠外で、禁止薬物のいたちごっこのように化学反応を利用した調理手順や方法、規制外の薬品使用によって見た目を整えて販売しているケースがあると考えるのが自然ではないかと思います。

単純に考えると、結果的に劣化や変化を起こしにくいコンビニ弁当と、持って帰って置いておけば意外に早く変化劣化してしまう対面販売の惣菜や弁当では、何が違うのかは少し考えればわかる事だと私は思っています。

 

 

ここまで、

ともかく周知される情報がいかに偏っているかという部分への指摘ですが、

健康に留意する人々への危機感をあおっておきながらも

結果的には真逆の信仰を生み出している今の情報社会には

本当に辟易するものです。

 

一般的に出回る情報を、簡単にもうひとつ掘り下げる事は

やはり個人個人必要な事であると思います。

栄養摂取に関してはまた後日記述しますが

「リービッヒの最小率」

を参考にすべきかとおすすめします。

 

 

杉本