杉の坊のつぶやき

実は知らない健康や医療に関する専門的な情報をお届けできるよう頑張ります!個人のつぶやきもあります

身体の作られ方

※内容はあくまでも個人の主観です。

 

何気なく動いている身体。

母親の体から生まれ落ちてから

大人になるに向かって身体は大きくなります。

 

姿形や体質などもそれぞれ、

病気もそれぞれ、気温、味、匂いなど五感の感じ方や

運動能力の違いまでみんなバラバラです。

 

人間の身体がそれぞれの個性を持ちバラバラになるのか

きちんと考えたことはあるでしょうか?

 

人間は毎日の食事や環境によって身体が作られます。

人間だけではなく生きとし生けるものすべてそうです。

 

では、厳密に何故そうなるのか?

例えば家族などは同じ食事をとってほとんど似たような生活をしますが、

結果的には姿形は似ても体質や五感などは違うものになります。

罹る病気とかからない病気も違ってきます。

 

理由はとても深いものになりますができるだけ簡単に書きたいと思います。

 

まず、身体を作る一番の「材料」は食事です。

人は口から入るものでしか身体は作れません。

 

出来上がる内容には生活環境や習慣なども関わりますが

ここではあえて食事だけに焦点を当ててみます。

 

先に述べたように、人間の体は食べ物によって作られますが

その食べ物とは薬や物質ではなく、植物や動物といった

「生き物」です。

しかし人は意外と「生き物」を食べていると改めて考えないものです。

 

目の前にででくるもののほぼ全部が食べれるように加工されたもので

食べている本人たちは生き物の「命」を絶っていることは考えません。

 

牛や豚、鳥、魚、野菜、果物など、すべて「生きて成長したもの」なのです。

その命を奪って食材とし、料理になるのです。

 

〝生きていた〟食材も成長の過程では当然人間でいう「食事」に相当する

行動があるわけですが、植物ならば太陽光、水や土中の養分など、

動物ならば食物連鎖に代表する捕食があるわけです。

 

要するに他の生き物によってもたらされているわけです。

 

念を押しますが、植物も土中の養分となる昆虫や微生物が必要なので

結果的には他の生き物の恩恵を受けているのです。

 

話が逸れてしまうので本題にもどります。

要するに、我々が食べる食材となる生きているものも

人間と同じく食事をして成長しているのだということです。

 

どういうことかというと、

人間と同じで、すべての生き物はすべてが別の個体であり、

1つとして同じものはないということなのです。

 

牛や豚だけでも、牛には一頭一頭が違った個体で

人間と全く同じそれぞれの違いがあるのです。

 

植物もおなじで、農作物も同じ畑であっても1センチ違えばそこは違う土になり、

厳密には一粒一粒の土に宿る栄養素や養分もそれぞれ違うのです。

 

育つ環境と過程によってそれぞれが含有する栄養素までもが

ひとつづつ異なったものに育つわけです。

 

従って、栄養素などの表示に関しても

代表的に野菜や果物、肉や魚で種類ごとに栄養素が表示されていますが

あくまでもその種における含有平均量であって、

個体それぞれの正確な含有量ではないわけです。

 

自分が食べている実際の食材に、栄養成分表示上の

本来の成分がきちんと含まれているのかは

毎度検出しないとわからないのです。

 

そのため、日々の食事を一緒に摂っていても、

部位ごとに栄養素は異なりますし、調理の過程で大きく変化することにより

実際に摂取される栄養素は異なってくるのです。

実際に口に運ぶ部分が含んだ栄養素は異なるのです。

 

なので、同じ食事を摂る家族でも体質が異なって出来上がるわけです。

 

機械のように全く同じ形ネジや釘で構成されるものと違い、

体というのは摂取された栄養素を次の材料として体内で使われます。

 

食事で食べる食材のすべてに原子のレベルで働きと役割があり

そのレベルで個体差があるために摂取後の働きは当然異なる

ということに繋がるのです。

 

さらに、体は体を形成するためだけに摂取するのではなく

外界の情報を摂りこむ「学習」の役割も兼ねているのです。

 

身土不二」や「地産地消」といった言葉に表されるものがそこを指していて

人間は自分の周りに育つ生き物を食べるため、

その食べ物にはその人間が生活する実際の環境の情報が含まれています。

 

漢方やアーユルヴェーダなどの東洋医学のなかには陰陽の考えがあります。

簡単に言うとこれは漢方薬の原料となる植物や動物が持つ性質を指すものですが

その原料が育った環境に適応、順応する作用を有するという考えで

単純には、暑い場所では暑さに強い作用を持ち冷やしてくれる、

寒い場所では寒さに強い作用を持ち温めてくれるなどという考えです。

 

よく注目されているポリフェノールもここに属するといってもいいもので

植物が環境から身を守るために作り出す自己防衛物質と言われています。

 

一般的には「抗酸化物質」という認識が強いかと思いますが

ざっくりと酸化や劣化を防ぐ物質という意味でも自己防衛のための

大切な成分だと言えるでしょう。

 

ちなみに、あちこちで耳にするようになったポリフェノールですが、

その種類は300とも400とも言われ、いまだ科学的には明確に解明されていません。

 

世の中では

ポリフェノールが豊富」という文言が飛び交っていますが

実際にはどのポリフェノールがどれほど豊富なのかはわかっていないのが

ほとんどではないでしょうか。

もっといえば、ポリフェノールにも当然単体では働かないメカニズムが

あり、きちんとバランスよく摂らなければかえって害になることもあるわけです。

 

代表的には過去に何度も記事にしましたが「カテキン」。

高濃度のカテキンを謳い文句にした商品がでています

おさらいになりますが、カテキンだけを高濃度で摂取することは危険で

重篤な肝機能障害や腎機能障害の可能性があることが報告されています。

 

これらをふまえて表題に戻りますが、

要するに人間は何気無く摂る食事の中から、栄養素だけではなく

身体を作る材料とともに、体に宿る機能のための情報もとりいれているのです。

 

ここから少し複雑になります。

 

家畜や野菜を育てる際、野菜や家畜を甘やかせて育てれば

その環境の情報がその野菜や家畜に刻み込まれます。

 

温度管理され外界と隔てられ、良質な土や水で育つ野菜は

遺伝子情報的な基本の姿形や含む内容は一見一緒でも

その内容がさらに含む情報はあくまでも育った環境のものです。

 

完全に殺菌抗菌の無菌状態で育てた野菜は

敵のいない状態なので、身を守る必要のない情報となるのです。

家畜も同様です。

 

先ほどのポリフェノールの話でも触れたように

外界の厳しい環境から身を守るための物質を作り出し

それによって外界の環境に適応する能力とするのが

本来の生き物の姿なのであって、

綺麗なところで作られる綺麗な野菜は

あくまでも綺麗なところでしか生きられない能力しか

持ち合わせていないのです。

 

今の世の中では、通常では考えることのできないような

特別な環境で特別な材料でつくられた見た目の綺麗な野菜をありがたがります。

 

確かにその野菜は安心で安全かもしれません。

でもそんな情報や能力しか持たない野菜を食べていれば

結局はその野菜が育つような環境にしか適応できなくなるのです。

 

形ばかりの栄養素をいくら摂っても、

そこに含まれるその他の情報が全くのダメなのです。

 

人間の抗体と呼ばれる自己防衛機能も、大人になるまでの

様々な情報を元に常に学習し、進化、変化し続けます。

 

その情報こそが毎日の食事であり、生活環境や習慣でもあるのです。

 

簡単なイメージをするならば、

防水機能のついた携帯電話は、水に濡れる環境を想定した材料で作られ、

防水機能の無い携帯電話は、水を想定しない材料で作られるわけです。

 

雨の日に使うことがある、手が滑って水没することがあるなどの

水に濡れると壊れるといった環境や経験があるからこそ

防水機能を装備しなければいけないと思うのであって、

そんな経験や想像も全くないような状況しかないのであれば

水に濡れるなどの発想も準備も全くしないはずです。

 

これと全く同じように、

体に害をなすような菌がいることを知り経験し想定するからこそ

学習してその菌に害されない準備をするのであって、

抗菌殺菌にやっきになって菌がいることも知らない身体を作ってしまえば

実際の世の中では到底過ごしていけない体になってしまうことは

想像に容易いと思います。

また、体に与えられた情報と実際の環境がかけ離れていても

学習する機会がない体には対抗する術も当然ないわけです。

 

過去の記事で「唾をつけておけば治る」にもあったように

昔から言われていることというのはすべて経験則といった

イメージがあり、科学的な根拠がないように思えますが

科学の進歩とともに実証されることがどんどんと増えます。

 

菌があるところだからこそ体に抗体ができて強くなる

ということを言うと「昭和の考え方」としてばかにする人もいます。

 

しかし、現在解明されている人体のメカニズムを省みても

人間の防衛本能などの学習機能を見てみれば

わかっている部分だけでも上記の説明があてはまります。

 

人は日常と違う場所に出かける時には、様々な準備をするはずです。

 

それは行く先々の状況を想像し、行ったことがあれば経験から、

様々な外敵などから身を守る準備をしたり、

より快適にスムーズに過ごすための工夫を行うはずです。

 

体の機能は人間の考えるよりもずっと賢くできています。

なんといっても未だ人体のメカニズムは科学では半分もわかっておらず、

その殆どは人間の知識を超えて未知の領域にあるのです。

 

にもかかわらず

科学でわからない=否定

という図式がなぜ成り立つのか私は不思議でたまりません。

 

繰り返しますが、

人体の学習機能はリアルに環境を学習し体を守る為、

そして次に訪れる外敵に備える為常に進化変化します。

 

細かくは割愛しますがそうやって進化する過程で

異常な状態になってしまうのが免疫不全であったり免疫疾患と

呼ばれる状況です。

 

成長の過程で正しく学習できないだけでなく

外敵の認識や攻撃方法までもが誤ったものになったり、

根本的な機能そのものが正しく作られなかった場合

高確率で疾患に繋がるのです。

 

アレルギーについても多くはそういった状態が原因で、

本来の自己防衛機能が攻撃しなくてもいいものを攻撃したり

攻撃しなければいけないものを攻撃しなかったり、

攻撃はするものの過剰な暴走などにより人体に影響が出るものなど

いわゆる免疫機能不全の状態であるといえるのです。

 

人は日常生活においては、情報と経験の大切さを知っています。

しかし、それらを自分の体を作っている細胞たちに学ばせるという

発想は残念ながらありません。

 

いくら知識として知っていても、

それはあくまでも脳内のデータとして自分が認識しているだけで、

体自体、細胞自体にとってはテレビを見ているような状態なのです。

 

自分の手で作ったことのない料理を想像してください。

何度もテレビで作り方を見ようとも

クックパッドを何回見ようとも

料理本を繰り返し読んだとしても、

実際に料理をしたことがなければうまくいきません。

 

普段から料理をしているからこそ応用ができるのであって

一度も包丁すら握ったことがなければ、

何度テレビで見ようとも、見よう見まねで

いきなりうまく切ることはできません。

 

これが知識と実経験の超えられない差なのです。

 

「経験に勝るものなし」

「百聞は一見にしかず」

「学問なき経験は経験なき学問に勝る」

 

 

これらの言葉の通り、

人間の体も自らが経験した病気や怪我に対してこそ

次の対処方法として体内に免疫を作る事ができ

次の罹患などに強くなる事ができるのです。

 

そういった学習能力が体にきちんと備わっているので

その能力をちゃんと機能させる環境と生活が必要なのです。

 

 このメカニズムをきちんと理解しましょう。

 

杉本

健康への勘違い

※内容はあくまでも個人の主観です。

 

現代日本では、

連日のCMやニュース、報道などの情報により

偏ったイメージを日常から刷り込まれています。

 

健康に気遣っているはずが実は。。。という状況が

本当に深刻なレベルで起こっています。

 

今年に入ってのニュースの内容には

それらに警鐘を鳴らすものも含まれていますが、

注意深く見つけなければ見逃してしまうものが殆どで

本当はもっと目に付けなければいけないものと

意識せずとも勝手に印象付けられるものが

完全に逆転しています。

 

そんな中でも

私個人でも納得できるものから

警鐘を鳴らすニュースを引用してみます。

 

まず、

一般的には情報面からも推奨されているものの

じつはしっかりとした知識が必要といわれる食材の

ランキングが某ニュースで発表されているので紹介します。

 

引用<健康に気遣っている人ほど要注意食材ランキング>

1、高濃度茶カテキン

2、納豆

3、フルーツグラノーラ

4、コンビニやスーパーのサラダ

5、弁当チェーンの弁当

6、えごま油

7、アマニ油

8、青魚(サンマ、サバなど)

9、ジュースクレンズ

10、グリーンスムージー

11、スーパーフード関連

12、アサイーボウル

 

ここから私個人の見解含めて解説します。

 

まず1の高濃度茶カテキンですが、

これは以前のブログ内でも触れていますが、基本的に摂取量が増える事で

効果が倍増するイメージがあり、高濃度茶カテキンを謳い文句の飲料が

多く出回っています。

高濃度茶カテキンは「脂肪の吸収を押さえる」「体脂肪を分解する」といわれ

イメージ的には体脂肪を減らしたい方の購買意欲を刺激しています。

しかし、カテキンは基本的に高濃度で摂取した事によって効果が倍増する事は無く、

摂取量が増えてしまうと肝機能を低下させ、場合によっては重篤な肝機能障害や

腎不全などを起こす事が報告されていて、現在カナダでは高濃度茶カテキンに関する

商品は販売中止、アメリカでは注意喚起と注意書きが義務付けられています。

私個人も、一時期、トクホの高濃度茶カテキン飲料を定期飲用しましたが、

実際に肝機能の低下によって通院を余儀なくされた経験があり、身近な人には

あまり勧めれない旨を、経験談としてお話しするようにしています。

ちなみに異常な量を飲用したのではなく、水分補給のレベルでの使用に関して

タイミングが合えば選択するように意識していたレベルです。

細かくは、商品名は控えますが1日あたり500mlペットボトル1本~2本

が平均飲用であったように覚えています。

 

次に2の納豆。

総合栄養食品的なイメージの納豆ですが、納豆に含まれる栄養素は基本高く、

その中でも注意が必要なのは『セレン』という成分で、今流行の抗酸化作用が

あり、老化防止などといわれていますが、過剰に摂る事で嘔吐や吐き気をもよおし、

ひどい場合はやはり肝機能不全などの中毒症状を引き起こす事があります。

また、納豆は基本高タンパクであるため腎臓への負担も大きいといわれ

プリン体も比較的多いので、体質や健康状態によって注意が必要です。

 

続いては、フルーツグラノーラ、ジュースクレンズ、グリーンスムージー

アサイーボウルに共通点があるのでまとめて。

ここ数年で有名になり、著名人などの間でも話題な各種ですが、

フルーツグラノーラには様々な種類がある中でもいろいろなものを加えて完成系で販売されるものには、食感を目的とした水素添加植物油が使われており、過酸化脂質、トランス脂肪酸、ジヒドロ型ビタミンK1が含まれるため、一般的には動脈硬化脳出血の原因として指摘されるものです。

そして、一見良いと思われる果物系の果糖は肝臓で直接代謝されるので、高濃度での大量摂取は肝臓への負担が大きい為に肝機能障害の原因になりえます。また、これらの果糖はタンパク質と結合して糖化した結果老化の原因になるといわれます。

果物の大量摂取に関してはアサイーボウルは最も注意が必要で、芸能人の間で流行中のジュースクレンズやグリーンスムージーなども、液状での摂取によって果物の糖分の吸収率が上がるため、体内の糖化を促進させる原因にもなります。

 

次に近年話題のえごま油やアマニ油。

テレビなどで一躍有名になった両油ですが、注目されるオメガ3などの不飽和脂肪酸には、血液をサラサラにする効果があるといわれていますが、実際にはオメガ3をはじめとした不飽和脂肪酸を含む食材の多くには、他の成分や雑多な油が含まれる事も多く、不飽和脂肪酸目的で摂取しているはずが、同時に他の多くのものも摂取する事になる為、結果的には血管内付着などの原因にもなり、サラサラどころかドロドロになる事が考えられ、動脈硬化脳梗塞狭心症心筋梗塞の原因になりえると多くの医師が指摘しています。身近では頭痛やめまい、記憶力の低下にもつながるということです。

 

つづいてコンビニやスーパーなどのサラダ。

販売される完成形のサラダの多くは、代表的には塩素消毒されるため変色の原因とも言える大切な栄養素は抜け落ちます。また、ドレッシングにはオメガ6系脂肪酸や果糖を含むことも多いので多量摂取は肥満の原因になる場合があります。

私は元調理師で飲食業界にもいましたので個人の感想ではありますが、見た目のきれいなサラダが高価に販売されていますが、調理後の変色があまりにも不自然だと感じています。自分で調理する方は多少感じているでしょうが、やはり何らかの方法を用いなければあの状態は維持できないと考えるべきではないでしょうか。

 

次にチアシードなどのスーパーフード。

近年話題となったチアシードをはじめとしたスーパーフードといわれる食材ですが、そもそもスーパーフードと呼ばれるのは、一般の食材よりも栄養価が高い自然食品というだけのものです。ダイエットに適している事を標榜する事が多い為、置き換えダイエットとして食事の変わりにする人もいるようですが、基本的には食材は食材。

置き換えなどは不可能ですし、栄養は偏って当たり前です。

謳い文句を過剰に捉えて使い方を間違える方が多いのも事実です。

 

 

ここまででも、一番の原因は

何事も安易な情報に捉われすぎて本質や現実を見失いすぎる事が問題で、

正しくバランスを考えれば、日常の普通の食材で十分体は作れるのです。

個々の栄養素にそういった働きがいくらあっても、

その栄養素を働かせたり抑制したりとバランスをとるための栄養も重要なのです。

 

 

ランキングに名前はありましたが

ここまでの解説に加えなかった青魚。

青魚には脂肪が多いので肥満や血液ドロドロの原因であるなどの意見がありますが、私はこの意見には同意できません。というのは、青魚などに代表されるEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)の働きは非常に目を見張るものがあり、青魚類の脂肪含有量だけを見れば問題かもしれませんが、同時に摂取できるほかの部位に含まれる栄養素などの働きによって、トータルでは非常に体に良いと考えるからです。

内臓などにも多くの栄養素を含み、皮、魚種によっては骨、頭など、総合的に食す事によって非常にバランスよく栄養を摂る事が可能です。

また、近年の報告によると、サバ缶を毎日1缶約1カ月で、血中のバランスが劇的に改善され、サラサラという表現が出来るようになったという報告もあります。

 

そして同じく弁当チェーンの弁当。

これはそもそものランキング内での観点が違いすぎたのではずしました。

ニュース内では、コンビニ弁当は工場生産なので表示義務が厳しく、弁当チェーンは対面販売なので表示義務がゆるいために何が使われているかわからないので、表示義務の厳しいコンビニのほうが安全であるというものでした。

この考え方にも私は素直にうんとはいえません。

確かにコンビニなどの弁当は工場生産なので表示義務がかなり厳しくなっています。

しかし、流通や梱包(パッケージ)に関わる安全基準の部分では別での基準があるため、一概に表示しているからそれ以外のものは入っていないとは言えないのです。

ここからはかなり大きな話になってしまうので控えて書きますが、一般的に嫌われる食品添加物の表示義務内のものと、調理過程で使用される物への表示義務は異なります。もう少しわかりやすくいうと、食品添加物と調理加工のために使うものは義務範囲が異なるという事です。品質の劣化を防ぐ為に添加すると常識で認識されているものと、加工の過程で使われる品質劣化を防ぐ為の薬品では扱いが異なるわけです。

極端には、わざわざ食材に足したり加えたりするものは表示しなくてはいけないものが多いのですが、添加ではなく調理過程のために使用したものは添加物ではないといった考え方があるのです。

もっと極端に表現するなら、フライパンから薬品が染み出ていれば添加物として表示する義務はないということになり、野菜の洗浄に使う薬品は添加物ではないので、調理過程の手順で薬品付けにしていても、使用表示義務のない薬品であればその表示は必要ないという事になるのです。

現実にはこのあたりの基準や義務の取り決めの枠外で、禁止薬物のいたちごっこのように化学反応を利用した調理手順や方法、規制外の薬品使用によって見た目を整えて販売しているケースがあると考えるのが自然ではないかと思います。

単純に考えると、結果的に劣化や変化を起こしにくいコンビニ弁当と、持って帰って置いておけば意外に早く変化劣化してしまう対面販売の惣菜や弁当では、何が違うのかは少し考えればわかる事だと私は思っています。

 

 

ここまで、

ともかく周知される情報がいかに偏っているかという部分への指摘ですが、

健康に留意する人々への危機感をあおっておきながらも

結果的には真逆の信仰を生み出している今の情報社会には

本当に辟易するものです。

 

一般的に出回る情報を、簡単にもうひとつ掘り下げる事は

やはり個人個人必要な事であると思います。

栄養摂取に関してはまた後日記述しますが

「リービッヒの最小率」

を参考にすべきかとおすすめします。

 

 

杉本

 

最も効く薬は自分の体

※内容はあくまでも個人の主観です。

 

最近は聞かなくなりましたが、昔は怪我をすると

「唾つけとけば治る」「舐めておけば大丈夫」

と言われたものです。

都市伝説のように扱われていたこの言葉。

 

唾液は殺菌するとか聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

 

今年(2017年)に

チリ大学ヴィンセンテ・トーレス博士他、歯科学部の研究チームが

唾液の成分には細胞組織をつなぎ合わせ、傷を塞ぐ働きがあることを発見、

医学誌「FASEB Journal」にて研究結果を発表しました。

 

トーレス博士らによると、

口腔内の傷が他の部位のどこの傷よりも早く治る事に着目し

唾液の成分が傷の治りに影響しているのではないかと考え

唾液中のタンパク質である「ヒスタチンー1」に注目。

 

ヒスタチンは元々抗菌作用があり、

傷を塞ぐ効果があることはわかっていましたが

メカニズムは分かっていませんでした。

 

研究内容としては3つのサンプルを用いて

ヒスタチンー1の働きを実験。

 

① 口の内皮と血管形成細胞(造血管細胞)を培養したもの。

② 動物モデルとしてのニワトリの受精卵。

③ 健康な人の唾液サンプル。

 

③ の唾液サンプルを、①と②に入れ、

ヒスタチンー1が細胞組織や血管にどんな影響を与えるのかを調べました。

 

結果、ヒスタチンー1は血管形成細胞を活発化させ血管を新生させ、

さらに接着剤のように細胞同士をつなぎ合わせ、

傷口の組織を再生することがわかりました。

 

トーレス博士らは、

〝私たちの研究で唾液がどうやって傷口をはやくなおすことができるのか

    明らかになりました。今後はこのヒスタチンー1を使って口腔以外の

    組織の傷を早く治療する方法の開発を進めます〟と述べています。

 

医学誌の編集長であるエディー・ペターソン博士も今回の研究を絶賛、

〝この研究は外科治療の進歩に大きな貢献をするでしょう。

    また、野生動物や子供の多くが本能的に『傷をなめる』事の意味を

   突き止めたことも大きい〟 とコメントしています。

 

 

私が幼少の頃は、擦り傷や切り傷など怪我をしたらすぐに

唾液をつける作業をしていました。

 

親にも「殺菌になるからとりあえずなめろ」といわれて

そんなものかとあたりまえにしていたものです。

 

近年では、 口腔内は雑菌があるだの何だのと

汚いもの扱いをされることが多いようですが

 

この研究結果によって、少なくとも

『傷には唾液をつけたほうがいい』

ということはわかったようです。

 

 

ちなみに、過去の記事でもご紹介しましたが、

最新の抗がん剤に代表される「免疫チェックポイント阻害薬」

の働きも、自己免疫の正常化を促すものです。

 

初めての方の為に簡単に説明します。

人間が持つ免疫細胞はちゃんとがん細胞を攻撃するのですが、

人間の免疫細胞の働きを阻害する物質をがん細胞が出す為

免疫細胞は本来の力を発揮できなくなります。

 

免疫チェックポイント阻害薬は、

がん細胞が出すその物質の働きを抑制し

免疫細胞が本来の働きを行えるようにするものです。

 

有効性はこれまでの抗ガン剤や治療に比べほとんど副作用がない上に

非常に効果的であるとされています。ただしとてつもなく高額です。

 

 

値段はさておき。。。

と、いうことは、そもそも人間本来の免疫機能が100%働くことが

現在の研究状況では最も安全で効果的であるということです。

 

今回の研究結果も、元々人間が持つ『力』が、

どんな薬よりも有用で効果的に働くということを示唆しています。

 

 

ただ残念ながら、

実際に「免疫システムが一番大事」という認識を現代社会に浸透させることは

ほぼ不可能ではないかと私は感じています。

 

「免疫は大事」ということは周知していても

あくまでも漠然とイメージしているだけで、

薬や治療に勝る力を持っているというところまでは及びません。

 

理由としては、いくつかあって

1、人体の免疫システムは医学的にもまだ全容解明されていない

2、未解明な事柄について社会は否定から入る

厳密には他にも沢山ありますが、特にこの2点が連動して

受け入れない形が出来上がっています。

 

以前の記事で強く触れていますが 

基本的には教育段階から科学崇拝を徹底していますので

科学が絶対正しく、不明なものは否定するように教え込まれます。

 

厳密なデータがありませんのであくまでも個人判断ですが

地球上のほとんどの存在や現象、生体など

科学で解明できているのは全体の1割に満たないと言われています。

 

かなり贔屓目に見ても2割。

そうなれば8割はわからないこと。

 

8割から目をそらして否定していれば

そりゃ病気もなくならないわけです。

 

まぁ、実際には情報を発信している研究側は

常に可能性を模索して日々解明に向けて努力しているので、

ガチガチの研究者は将来的な可能性を否定してはいません。

わからないことをわかろうとする努力をしているのです。

 

 研究もせず、わかろうとする努力もせず、考えもせず、

与えられた情報だけが全てだと思い込んで拗らせている人達が

社会の大部分を形成しているという現実があるだけです。

 

昔の人は、

経験的、本能的にそういった部分を自然から学んでいました。

 

『なめておけば治る』

 

何の根拠もデータも実証もなかった時代から言われてきた言葉です。

 

今年に入ってそれが科学的に証明され

事実であったことが伝えられました。

 

今回の研究では再生機能についての研究報告でしたので

殺菌作用については特に言及されていませんでしたが、

実際に効果の認められたヒスタチンはそもそも抗菌作用がありますので

口腔内が雑菌だらけであるというすでに間違った認識も覆る可能性があります。

 

誤解がないように、

雑菌がいたるところに存在することは間違いありません。

口腔内に多数存在していることは間違いないでしょう。

 

雑菌にも必要なものと不必要なものが居ることを

きちんと分けれないからおかしくなるのです。

 

さらにいえば

抗菌しようが殺菌しようがはっきりいってムダのひとことです。

何故なら空気中にはとてつもない数の菌が存在していて

それらが様々な形で活動しているからです。

 

また、太陽光線に乗って宇宙空間からも

次々と新たな菌が地球上に降り注いでいます。

 

菌の有無を考えて嫌がるよりも考えなければいけないのは、

その菌があること、いることでどのような問題があるのか。

 

雑菌、雑菌とその響きとニュアンスだけで毛嫌いするのは

何か確実な害や被害などを認識してのことでしょうか?

 

テレビのCMでは

そうなっても仕方がないようなイメージを植え付けて

菌に対抗する商品の販売に力を入れていますが

私からいえばただの〝菌ビジネス〟でしかありません。

 

風呂釜や洗濯機、布団や靴など、

菌だらけのイメージがいかにも嫌悪感を誘いますが、

ただ単に虫がいるかのような単純な嫌悪感で、

確かに嫌なものは嫌かもしれないですが

それらの存在が実際にどのように人体に害を及ぼすのかの点は

あくまでも想像と仮定の世界であって、実害ではないのです。

 

ダニやハウスダストにおいても、

アレルゲンとして認識してしまう状況の人体においては

非常に厄介な存在になりますが、

そうではない体に対してはほぼ無害と言っても過言ではありません。

 

アレルギーを発症している状況から考えれば、

いつ何時誰に発症するかもしれませんので

無いに越した事はないといった考え方になるのも仕方ありません。

 

しかし、そもそもダニやハウスダスト、花粉などは

本来人体には影響を及ぼさない微生物などの存在と大差ないのです。

 

アレルギーや喘息を発症してしまっている状態には重篤な問題で

危険なアレルゲンであり、発症の原因物質となりますので

その点については間違いなく除去することが求められます。 

 

表現が非常に難しく、誤解を招きやすいのですが

人間の体が全て正常な状態というのは

アレルギーなどをはじめ疾患の無い状態です。

 

またその上で、

雑菌などに代表されるような『予防』というものは

その殆どがアレルギーなどの免疫異常に由来するものです。

 

殺菌や抗菌、除菌に求められるのは

菌による感染症や二次疾患に対する防護意識です。

 

では菌によって引き起こされる疾患や病気とは何なのか?

という点について、明らかになる部分は殆ど言及されず

ただただ「菌は汚い」という漠然としたイメージだけが先行しています。

 

 人間の体と雑菌などの菌が関わるとすれば主には免疫関係だと思います。

 

 何度も何度も記事内で話していますが、

人間の免疫機能というのは非常に複雑且つ良く出来ています。

 

いまだ人体の免疫システムは未解明な部分が多くを占めていますが、

自己免疫は基本的には「自分の体の害になるものを排除する」

働きを非常に強く持っています。

 

簡単にわかりやすくすると、

外敵と判断するものに対して新しい武器を作り出す事が出来、

攻撃する能力も非常に高く、とにかく身を守ります。

 

アレルギーが今ほど顕著で一般的ではなかった時代は珍しく、

今では良く聞く言葉となった「アナフィラキシーショック」ですが、

この言葉が聞かれる極端な例としては

スズメバチに代表されるような毒虫の毒が体内に入った場合、

一度目は単純に体内の免疫システムによって毒に対する武器として

抗体が作られます。

 

本来は次に同じ毒が入った際、その抗体によって無毒化するための武器ですが、

その武器の効き目が強すぎる為、人体にまで被害を及ぼし強烈なショック症状(アレルギー)を起こしてしまうのが「アナフィラキシーショック」です。

 

要は過去にも表現しましたが

木についた毛虫を駆除しようとしたら薬が強すぎて木も枯れてしまった

という状況を自己の免疫機能が起こしてしまったという事です。

 

 この状況に近い状態を

日常の身近にある何気ない雑菌やホコリ、花粉などに対して

自己免疫機能が過剰に反応して排除機能を暴走させてしまい

結果的に人体に負担のかかる症状を引き起こしてしまうのが

アレルギーや、膠原病などに分類される疾患のメカニズムです。

 

花粉やアレルギゲンの飛散量などが一定量を超えると罹患するなどという説明こそ

事実無根の根拠の無いいいかげんな説明と断言します。

 

従って、

いつ、何が原因、何がきっかけでそうなるのかは

医学的にも未だ未解明であって、

医師が「治らない」とか、「一生付き合う病気」とかいうのは間違いで、

「今後の研究でいつ治せるようになるかはわからないが

 現在の医学ではその方法はわからないので対症療法しかない」

と返答、診断するのが正しいのです。

 

長くなりましたが、

とにかく、自分の体が正常に働く事が

一番の薬であり、一番正しい対抗策なのです。

 

疾患で悩む多くの方に伝えたいのは、

薬はただ代わりに働くものが体に入って、自分の代わりに働いているだけです。

薬は自分の体にはできない事までしてくれてしまいます。

薬に頼るという事は自分の能力をどんどん失う事なのです。

体を作るのは生活と食事です。

薬や栄養剤では絶対に体は作れません。

そして

検査の数値はあくまでも現代医学の目安であって

現実の体内の状態とは全く別のものです。

 

原因がわからない中にも必ず原因があり病気になっているのです。

まずは身の回りを見直して、

自分の体を正常に働かせるために

食事や生活習慣を改善する事をしっかりと考えましょう。

 

 杉本