杉の坊のつぶやき

実は知らない健康や医療に関する専門的な情報をお届けできるよう頑張ります!個人のつぶやきもあります

国家存亡の危機的状況

※内容はあくまでも個人の主観です。

 

コロナ対策云々以前に、

この国の政治は自ら国民を疲弊させている自覚がなく

有事に際して自らの保身と安全を確保するべく尽力し

全ての礎たる民衆を不安と混乱に晒し続けています。

 

民衆の疲弊は経済の衰退につながり、

経済の衰退は税収の減少に直結します。

 

こんな当たり前の当然のことを、

わからずならまだしもわかっていながら

国民を締め付ける施策を突き進めるこの国の政治はまさに末期症状で、

このままでは将来もなにもあったものではありません。

 

先日の記事でご紹介した「六韜三略」という兵法書

三略」には、政治における視点での記述があります。

その中から今の日本においての政治のあり方に対して

個人的に強く思うものを引用します。

 

原文(太字)に対して個人的な解釈での解説を加えます。

なお、原文内の引用ができない漢字はひらがなにて表記しています。

 

 

ではいきます。

 

 

三略の中の上略のはじめの方には

以下のようなものがあります。

 

軍国の要は、衆心を察して、百務を施す。

危ものは之を安んじ、懼るる(おそるる)者は之を歓ばしむ。

叛く(そむく)者は之を還し、冤する者は之を原す(ゆるす)。

訴うる者は之を察し、卑しき者は之を貴くす。

強き者は之を抑え、敵する者は之を残う(そこなう)。

貧しき者は之を豊かにし、欲する者は之をせしむ。

畏るる者は之を隠し、謀る者は之を近づく。

讒する者は之を覆し、毀る者は之を復す。

反する者は之を廃し、横なる者は之を挫く。

満つる者は之を損し、帰する者は之を招く。

服する者は之を活かし、降る者は之を脱す(ゆるす)。

 

軍事と国政において最も大切な事として書かれています。

内容としては、

人民(国民)の多様な要求を洞察して、素早くそれぞれの要求に応じた

的確な対策を講ずる事、

なんらかの危機に瀕している者がいれば安心できるようにし、

何かを恐れている者がいれば喜べるようにする、

背いた者がいれば復帰できるようにし、

濡れ衣を着せられた者がいればその冤罪を晴らす。

何かを訴える者がいればその身になって耳を傾け、

身分が低すぎるものにはより高い身分を与え、

強者は抑制し、敵対する者は討ち滅ぼす。

貧しい者は豊かにし、何かを欲する者にはその望みを叶える。

何かに怯えている者は保護し、智謀の士を重用する。

根も葉もない告げ口をする者は厳しくたしなめその不心得を思い知らせ、

やたらに悪口を言う者には注意しその癖を改めさせる。

反抗する者は退け、邪悪な者はこらしめる。

満ち足りて飽和する者はその資産を減らし、

帰順する者は受け入れる。

心服する者は活用し、降伏してくる者は大らかに許してやる。

かりそめにもそういったきめ細かな配慮を怠ってはならない。

 

簡単に説明すると以上のような内容になり、

国政においてどこを見るべきかを簡潔に記しています。

 

そして次に同じく上略に次の記述があります。

 

『軍議』(ぐんしん)に曰く、

「上、虐を行えば、則ち下は急刻なり。賦重く斂数しばにして、刑罰、極り無ければ 民は相残賊す。これを亡国と謂う」と。

『軍議』に曰く、

「内に貪り、外に廉に、誉を詐り名を取る。公をぬすみて恩を為し、上下をして昏からしむ。 躬を飾りて顔を正し、以て高官を獲る。これを盗の端と謂う。」と。

『軍議』に曰く、

「軍吏朋党して、各々の親しき所を進む。姦枉を招き挙げ、仁賢を抑え挫く。公に背きて私を立て、同位相そしる。是れを乱の源という。」と。

『軍議』に曰く、

「強宗あつまりて姦し、位無きも尊く、威は振るわざる無し、葛藟のごとく相蓮なり、徳を植えて恩を立て、在位の権を奪う。下民を侵し侮り、国内かけんするも、臣はかくして言わず。是を乱の根と謂う。」と。

 

『軍議』(ぐんしん)とは兵法書のひとつです。

その『軍議』では不埒な偽政者、高官、役人、貴族などについて戒めています。

内容をかいつまんで解説すると、

 

偽政者が政治を行えば人民は疲弊する。税金が重く度々取り立てられ、

また刑罰が厳しすぎれば人民は道理を失ってしまう。

これを亡国という。

大臣をはじめとする高官の中には、見かけは清廉でも実際には貪欲で、

不当な名声をむさぼっているものがいる。

また、公費をくすねて私恩を売り、上司や部下を煙に巻く者もいる。

外見を飾りたて正義面をして、まんまと高い官位を手に入れる者もいるが、

世に盗の端というのはこれらの高官どものことをいうのである。

夥しい役人のなかには、お互いに徒党を組んで自分に親しい者だけの

あと押しをする者がいる。

また、悪人を引き立てて善人を退ける者もいる。

公私を混同して同僚の足を引っ張るものもいるが、

世の乱の源というのはこれらの役人どものことをいうのである。

貴族たちのなかには、お互いになれあって言いたい放題、

位階もないのに尊大でやたらと威張りくさっている者がいる。

また、雑草の蔓のようにはびこり、悪徳を重ねて私恩を売りつけ

挙げ句のはてには主君の位を奪いかねないような者もいる。

人民をしいたげ、愚弄し、そのために国内が混乱しても

家臣たちが主の横暴をひたかくしにしてくれるのをいいことに

のうのうと安逸をむさぼっているような者もいるが

世に乱の根というのはこういう貴族どものことを言うのである。

 

と言っています。

 

現代社会は何事も世界の規模で見るべき時代ではありますが

まずは何事もはじまりは自国であり、

自国の礎である国民が健全に生活できてこそ

経済と税収に支えられた自国の政が計れるのであって

全ての順序を間違い、国民にとって大切な要素を無視すれば

やはりそれは国として立ちいかなくなるのは当然のことです。

 

税収が落ち込む原因を政治によって作り出しながら、

取るべきを取らず、救うべきを救わず、見るべきを見ず、

聞くべきを聞かず、自らを改めず、

税収の落ち込みを国民だけの責任として疑わない姿勢、

不透明なまま次々と国民を疲弊させる施策を勝手に決定する姿勢、

まさに三略に記された亡国の状況のままと感じています。

 

あまりにも今の日本の政治の体系がそのままに記されているので

引用してみました。

 

 

誤字乱文はご容赦ください。

 

私ごときが政治を語ったところで愚痴でしかありませんし

どうにもならない事は十分理解しています。

 

杉本