杉の坊のつぶやき

実は知らない健康や医療に関する専門的な情報をお届けできるよう頑張ります!個人のつぶやきもあります

ウイルスの安定性

※内容はあくまでも個人の主観です。

 

 

SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)について

様々な環境化における感染力を維持する期間についての

研究データが報告されています。

 

日系メディカル 「多くの環境下でSARS-CoV-2は長時間安定」

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/report/t344/202004/565136.html

 

以下、リンクしない方のために本文引用(青字)

SARS-CoV-2を様々な環境下において、感染力を維持している期間を検討した香港大学のAlex W H Chin氏らは、このウイルスの安定性は高いことを示す結果を得た。驚くべきことに、サージカルマスクの内側と外側にウイルスを含む小滴を付着させると、感染力を持つウイルスが4日から7日後まで検出できたと報告した。CorrespondenceはLancet Microbe誌電子版に2020年4月2日に掲載された。

 以下の実験はすべて、1条件につき3つずつ標本を用意し、感染価を求めて平均値を算出した。

 まず、気温と感染力の持続期間の関係を検討した。感染価を示すlog TCID50/mLが6.8の、SARS-CoV-2を含むウイルス輸送液をそのまま14日後まで維持し、1分後、5分後、10分後、30分後、1時間後、3時間後、6時間後、12時間後、1日後、2日後、4日後、7日後、14日後の時点で、感染価を測定した。ウイルスは、4度では高い安定性を示し、感染価は14日後までほとんど変化しなかった。22度では7日後まで、37度では24時間後まで感染力を維持していたが、56度では30分後、70度では5分後には感染性のあるウイルスは検出できなくなった。

 次に、log TCID50/mLが7.8のウイルスを含む水滴を、様々な材質の表面に5μL垂らして、室温22度、湿度65%の環境下で維持した。一定時間(30分、3時間、6時間、1日、2日、4日、7日)が経過した後に、滴下点の上から輸送用液200μLを追加してウイルスを回収し、感染価を調べた。

 コピー用紙とティッシュペーパーの表面では、30分後まで感染力を持つウイルスが検出されたが、3時間後には検出できなくなった。木材の表面と布の表面では、3標本のうち1標本にのみ、1日後まで感染力を持つウイルスが検出されたが、2日目には全ての標本が陰性になっていた。一方で、紙幣表面では2日後まで(4日後には陰性化)、ステンレス表面とプラスチック表面では4日後まで(7日後には陰性化)、感染性のあるウイルスが検出できた。

 なお、サージカルマスクの内側では、4日後まで(log TCID50は0分が5.88、4日後は2.47、7日後には陰性化)、外側では7日後まで(log TCID50は0分が5.78、7日後は2.79)まで、感染価は当初の1000分の1程度ながら、感染力を持つウイルスが存在していた。

 感染力が検出できなくなった標本を対象にPCR検査を行ったところ、多くが陽性になった。感染力がなくなっても、ウイルスRNAはしばらく溶液中に存在していた。

 続いて、室温22度で消毒薬の効果を検討した。log TCID50/mLが7.8のSARS-CoV-2液15μLに、通常使用する濃度の様々な消毒薬135μLを加えて5分後、15分後、30分後にウイルスの感染価を調べた。家庭用漂白剤50倍希釈、同100倍希釈、ハンドソープ液50倍希釈、消毒用エタノール70%、ポビドンヨード(7.5%)、クロロキシレノール(0.05%)、クロルヘキシジン(0.05%)、ベンザルコニウム塩化物液(0.1%)について検討したところ、ハンドソープ液の場合のみ、1検体で5分後に感染性のあるウイルスが存在していたが、それ以外の全てで、ウイルスは感染力を失っていた。

 最後に、環境のpHとの関係を検討した。室温22度で、pH3から10までの環境にウイルス液をおき、60分後に感染価を調べたところ、どのpH下でも感染価はほぼ同様で、低下は見られなかった。

 全体として、SARS-CoV-2は、ウイルスに適した環境下では安定性が非常に高かった。一方で、標準的な消毒法はいずれも有効だった。

 原題は「Stability of SARS-CoV-2 in different environmental conditions」、概要はLancet Microbe誌のウェブサイトで閲覧できる。

 

 

※表1 新型コロナウイルスが各種表面で感染力を維持している時間

引用 日経グッデイ

 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200417-57932411-gooday-hlth

f:id:sugimotokikaku:20200422150405p:plain

表1 新型コロナウイルスが各種表面で感染力を維持している時間

 

 

 

このウイルスには

意外なほどに感染力を維持する力があることに

本当に驚かされます。

 

また、フランスでは川より水を引いていた噴水から

コロナウイルスが検出されるなど、

ウイルスの存在時間にあわせ

状況によるウイルス消滅などへの認識は

これまでの常識で判断せず

予防や対策の上で重要となる事なので

このウイルスに対しての認識をしっかりと

持つべきだと思います。

 

 

杉本