杉の坊のつぶやき

実は知らない健康や医療に関する専門的な情報をお届けできるよう頑張ります!個人のつぶやきもあります

高額問題

※内容はあくまでも個人の主観です。

 

ガン治療に関して革命的?といわれる治療薬はたびたび現れます。

しかし、価格的な問題は改善されないばかりか

上に上にと積みあがっていく一方です。

 

2014年に承認された代表的なガン特効薬に「ニボルマブ」があります。

ニボルマブ(英: nivolumab、商品名:オプジーボ)は、悪性黒色腫治療を目的とし、後に非小細胞肺癌・腎細胞癌に適用拡大された分子標的治療薬の一つで、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体医薬品で、当時の京都大学医学部の本庶佑博士の研究チームの貢献に開発。日本においては2014年7月4日製造販売が承認され、2014年9月小野薬品工業から発売が開始された。

 

ニボルマブ」は、従来の抗癌剤と違う点、

自己のがん免疫機能の向上作用が認められるとして

特効薬のような扱いに位置づけられていますが、

その有効率は最大でもおよそ53%。

臨床上では約84%に影響が見られるとの報告がありますが

実質的な影響関係性を証明できるデータはないため、

直接的な効果として認められる範囲では50%程度となっています。

 

この特効薬の最大の問題点は医療費が高額であること。

年間では約3500万円、5%の自己負担に換算しても年間175万円前後必要です。

自己負担の%が変動する中で130万円~175万円を年間負担。

これを単純に患者目線だけで解釈するならば、

効果が本当に期待できる特効薬ならば、

どうにかして用意してしまう金額かもしれません。

 

医療費はここからが最大の問題点なのですが、

残りの95%はどのような形で負担されているのか?

ニボルマブ」の対象と考えることが出来る患者は

年間約5万人程度が予想され、

全ての対象者に1年間投薬した場合、およそ2兆円近い金額となります。

現在の日本の医療費は約40兆円で薬剤費は約10兆円。

もともとこれだけの金額の所に毎年2兆円近い負担が増すことは

どのように考えても無理な計算です。

 

薬剤費や医療費の高騰にはきちんと背景があり、

成功(実践投入できる認証を受ける)した薬剤の価格によって

失敗した研究費用もろもろの開発コストを回収しなければ

製薬企業の商売が成り立たないのです。

 

また今後、開発した製薬会社が外資に買収されない保証もなく、

過去、肝炎やHIVにかかわる特効薬の利権に絡んだ問題も有名です。

 

ちなみに、長くなるのではっきりと切り上げますが、

実質的にこの特効薬の効果は約20%、副作用は60%。

実際に使用した患者の声でもst4で3ヶ月、約120万を使って

全く効果がなかった反面、副作用もなかった報告もあります。

 

最後に、

本当に効く薬は保険適用までにとても時間がかかる上に

購入するにはとてつもない高額になります。

そこそこ効く可能性がある薬は、無視できない特効薬として扱われます。

治してしまう薬は1度しか売れないので高くなりますし、

開発費用の回収を妨げる為、1回で回収しないといけなくなるので高額なのです。

長期間変化させないように病状を押さえ込める薬は

継続的な販売が見込める上、市場(病気)がなくなる心配もないので、

価格を下げても長い期間で回収が可能になるわけです。

 

 

杉本