杉の坊のつぶやき

実は知らない健康や医療に関する専門的な情報をお届けできるよう頑張ります!個人のつぶやきもあります

身体の作られ方 その2

※内容はあくまでも個人の主観です。

 

前回の更新よりかなり間が空いてしまいました。

 

前回の記事では、

人間の体の学習機能によって様々な力を秘めていることを

説明しましたが、今回は実際に起こっている顕著な例を

ご紹介させていただきたいと思います。

 

前回の内容をお読みいただければここからの紹介にも

ご納得いただける点や、スムーズにご理解いただけるのでは

ないかと思いますので、面倒ではありますが

お時間もあるときにでも読み返していただければと思います。

 

 

1つ目に顕著な例として私がご紹介したいのは、

多くの科学者が仮定している説でもあり、

新薬の開発などにも貢献する研究です。

 

1976年、世界的にも有名な「エボラウイルス」が

コンゴ民主共和国の北東にあるヤンブク村を襲い、

318人が感染し280人が死亡しました。

この際の流行で生き残った患者の血液を調べたところ

生き残ったすべての患者の血中に、

エボラウイルスの異なるタンパク質3つに強力に反応する抗体

「防衛的」タンパク質の存在が判明しました。

 

言い換えると、生き残った人々の免疫システムは、

以前に扱ったことのあるウイルスとして

「認識」したという事になります。

 

4人の免疫細胞についてはウイルスの新たな感染を防ぐことができ、

研究により40年間もエボラウイルスからまもられていることも示していました。

 

この研究に参加し、一連のテストを行った免疫学者は

「本当に衝撃だった。私はウイルスへの抵抗を目にするだけだと

思っており、抗体や他の強い反応を予期していなかった」

とのべていて、通常の研究認識ではありえない結果としています。

 

ここからは私個人の見解ですが、

少し批判的ではありますが一般的な研究を念頭にした

免疫学者の反応がすべてを物語っていると思います。

 

人間の体や免疫のシステムについて、常に未知の可能性や

未解明な働きを想定していれば十分に予測できる結果だと

私は思います。

長年、常日頃からこういった結果を提唱している研究者は多く、

今回の結果についても想像していた人も多いのです。

 

しかしながら、犠牲者を伴った今回のような出来事がない限り

提唱される可能性や予測はあくまでも「都市伝説」にしかならず、

研究自体もパンデミックを恐れる事から研究されたものであり

今回の収穫は認めざるをえない副産物と言えます。

 

やはり人体の「生命」としての研究は、

未解明な否定から入るのではなく、可能性を希望として

研究し、その思想を周知してほしいものです。

 

 

2つ目は少し面白い?話ですが、

こちらも人間も体の抗体に関するものです。

 

アメリカに住む男性が25年間にわたりヘビの毒を自分に注射し

毒に対する抗体を体の中に作ってきたというものです。

結果的にこの男性の骨髄から35種類以上の抗体が取り出されています。

 

この男性は幼少期からヘビが大好きで、

9歳の時に訪れたヘビ園で出会った人物がきっかけで

ヘビの毒を自分に注射するという事に興味を持ちました。

 

その人物とは、西洋人で初めてヘビの毒を自分に注射し

抗体を作る試みを行なったとされるビル・ハースト氏。

 

ハースト氏は無謀とされる試みを自分の身体で行なっていたのですが、

男性も幼いながら同じように毒を注射して抗体を作る事に

憧れに近い感情を抱いたそうです。

 

やがて男性は実際にヘビを飼い始め、

定期的に採取したヘビの毒を週1回注射する事を開始し、

以来25年間続けてきた結果、35種類以上の抗体が

身体の中に出来るというものにつながりました。

 

はじめは体を慣らすために水で薄めた毒を注射し

徐々に濃度を上げて慣らし続ける事で抗体を作ってきたとのこと。

 

男性の自宅では数種類の毒ヘビが飼われており

世話をしながら毒を採取しているとのことで、

ネット上にもこの様子が動画として公開されています。

 

 

さて、私の感想ですが、

こういった行為自体も研究者の中では考えられているもので、

人体に対して負荷となるものを与えると、人体はその負荷に対して

変化し、順応する能力があるという事を実証した例だと思います。

 

ただ、現在の研究観点では「人体に負荷」という研究自体が

ある意味、禁忌にあたる事からも、生体活動を行う人体に直接

なんらかの負荷をかける研究というものはやりたくても出来ません。

検体、献体、実験台。。。などとして忌み嫌われます。

 

この男性や、ハースト氏の行動は、

持論を実証するために自身を実験台として

自己責任で行なったものが身を結んだといえますが

もしも初期の段階でヘビの毒によって命を落としていたら

おそらく「馬鹿な奴」として、免疫システムの可能性までもが

闇に葬り去られていたでしょう。

 

実は、この「身体の中に入れる物で体に学習させる」

という発想は世界でも様々な国にあります。

 

現代の西洋医学の観点では絶対にできない考え方ですが、

実は多くの研究の基本はその発想が元になるのです。

本当は西洋医学の薬や治療法の開発にも

免疫システムとしての発想は不可欠で、

研究途上においても化学物質で代替できない部分は

ヒトの免疫システムに作用させたり頼ったりしなければ

いけないわけです。

 

先ほど多くの国でも発想があるといいましたが

私が知る中で代表的なものが「ホメオパシー療法」とよばれる

ドイツのサミュエルハーネマン医師が考案したもので、

ヨーロッパでも多くの国で代替医療として認められ

保険の適応されている国もあります。

 

日本でのホメオパシーへの認識は非常に残念ですが

「詐欺療法」が最も多いのではないかと思います。

 

私個人としては、

ホメオパシーの医学理論自体が、日本人には理解できないゆえ

取り扱いや取り組み方を全く間違った結果、

思うような効果が出ない、効かないと判断し、

「マユツバ」、嘘、詐欺だと決めつけているのだと思っています。

というのは、

日本人にとって医療、薬というものは全てが西洋医学と同じものとしか

認識、理解ができない人がほとんどです。

ひどい場合は、健康食品や、体に良いという言葉だけで

薬や病院の治療に匹敵するかそれ以上の効果を求めます。

 

そもそも、その都合の良い考え方自体に問題があるのですが

残念ながら社会の仕組みが生んだものなので

私にはどうすることも出来ません。

 

ホメオパシー療法の基本的な考え方は

「身体に情報を与えて身体の方向を修正する」

というのが、私の中では最も近い気がします。

 

基本メカニズムとして分かりやすく例えて言うと、

人間の痛覚は、そこに異常がある事を知らせるためでもあります。

脳に対して痛みの信号によって異常部分の情報にともなった

修正を身体が行う命令をしてもらうための流れですが、

この情報部分を体外からなんらかの方法を用いて脳に伝え

その情報に対する対処法を促すきっかけをつくるのが

ホメオパシーだと言っていいと思います。

 

ですので、ホメオパシーでできる事というものは

基本的にはその患者さんの持つ身体の能力であって、

身体の機能を超えるようなスーパー治癒力は期待できません。

ただし、通常では発揮できないような潜在的な部分に対しても

期待できる可能性があり、発揮のきっかけとなるように

考えられているのも1つのポイントです。

 

過去の記事と重複しますが、

西洋医学における治療、薬というものは、

本人に関係なく働いてくれる第3の力のことです。

 

ホメオパシーは、漢方にもいえることですが

あくまでも本人の体の力によって治癒する事を目的としています。

 

頭痛薬は、

痛みの伝統経路をブロックし、痛みの信号が脳に届かないようにして

脳が痛みを感じないようにします。

 

漢方薬ホメオパシーでは、

痛みの原因となる部分に働きかけて改善することが目的で、

すぐに効かないことも多ければ、やんわりとマシになることが

ほとんどです。

 

 

この比較については過去何度も説明してきましたので省略しますが

長い目で見たときにどちらが身体に良いのかは一目瞭然です。

 

 

どちらにしても、人間の身体はまだまだ未知なる力を秘めています。

次々と解明されて行く中、過去の常識が覆されることも多々あります

自分が信じていた常識が覆されないためにも

常識にとらわれず柔軟に可能性を信じて

豊かな生活を送りたいものです。

 

杉本