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杉の坊のつぶやき

実は知らない健康や医療に関する情報を発信

産地にこだわる前に考えるべきこと

※内容はあくまでも個人の主観です。

 

今回の内容は、少し本来の趣旨と外れるかもしれませんが、食や健康に関してけして無視できない内容ですので、あえて書きたいと思います。

少し批判的な内容や表現を伴いますのでくれぐれもご了承の上お読みいただくことをお願いいたします。

 

 

 

 

 

最近は商品の産地などに “的はずれな” こだわり方をする人が非常に増えました。

特に連日のように繰り返される「中国産」などを中心とした過剰報道が視聴者を煽るため、まさに偏った情報、テレビや週刊誌に見せられることだけを丸のまま鵜呑みにして、結果的に盲目になっている方がほとんどといっても良いのではないでしょうか。

この場合のその方というのは、普段の生活の中で中国産というものや中国という言葉に過剰に拒否反応するほどの影響を受けている方を指します。

 

まず、「中国産」に始まる海外製品への不信感については、まるで何もかもがそうだといわんばかりの、あれほどまでに切り抜かれた局所的な報道のみを見ていれば、一般的には仕方がないことだとは思います。見るものに対して特別ショッキングな編集が行われています。

その結果、様々な諸外国にかかわる商品への嫌悪感を持つことも、やはり仕方がないことだと思います。

 

しかしここで言いたいのは、ひとくちに「中国産」「外国産」「国産」といって区別差別することは簡単なのですが、では実際にどこからどこまでを把握したうえで判断しているのかということです。

私個人の見解では、ほぼ8割以上のそういった「中国産嫌い」の方は、ほとんど現実を分からないままにただ情報だけを鵜呑みにして嫌っているだけに思えます。

言うなれば、アメリカ人が悪さをすればアメリカ全てが悪いといったような、人間独特の感情が働いている様に思えます。

 

食生活や我々の健康においても密接な関係にある産地ですが、そもそも目に見えている産地というものについては基本的な考え方があるということと、法整備上の矛盾点や解釈の仕方がおおよそ一般の方が考えているような生易しいものではありません。

産地産地といくら騒いでいても、実際にどうなのかということになれば、ここには解釈の相違という、法曹上において最も厄介な要素が絡んでくるので、現実にきちんと理解して判断できているのは10パーセントにも満たないのではないかと思います。

 

まず、単純な話をすれば、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

例えば、牛肉や魚、野菜といった身近なものの産地は、基本どのようにして決められているかをご存知でしょうか?

すべてがそういうわけではありません。ただ、こういったこともあるという前提で読んで頂きたいのですが、 牛肉の場合は屠殺された場所、要するに肉として加工された場所が産地となる場合があります。生育期間を設定してきちんと管理していると標榜しているところもありますが、実際には子牛を買い付けて生育して屠殺するという手順があります。

その手順の中での生育期間をどのように、何処で過ごしたのかというのが肉の品質に大きく関わり、その結果が産地として表示されるはず......と当たり前に理解している方が多いのではないでしょうか?

 

この記事を書いている時点で私が知らないだけならもうしわけありませんが、子牛の生育期間について明確なガイドラインや規定は聞いたことがありません。価格設定や品質設定に関する項目はあるものの生育費用などをベースにした価格などの算出方法の規定は盛り込まれていますが、消費者に提供する情報として表示についての部分において本来1番大切な部分が抜けているように感じます。

過去、「和牛」「国産牛」「外国産牛」といった表示の中で、国内外において生育期間が最も長かった国が表示できたため、外国から輸入した牛を「和牛」として表示することもできました。

いまは農林水産省の指導下で外国産和牛の表示は実質的に不可能になっていると言われていますが、厳密には厳しい規定が法的に定められているわけではありませんので、何処までをどのように解釈するのかが難しいところです。

一部のブランド牛や等級を除いては国産か外国産かのみの表示になるわけですので、ここではまた別の解釈を持って判断する必要も出てくるわけです。

結論から言うと、極端には中国で屠殺前の牛を買い付けてきて、日本のどこかで2ヶ月ほど飼育して加工すれば、立派な国産牛として流通させることも理論上は可能だということです。

 

魚や野菜に置き換えてみれば、魚の場合には競りで落とされた場所、もしくは水揚げされた場所を産地として表示することが可能で、野菜の場合も同様に、競り、または持ち込まれた管轄の農協の所在地が産地として表示されるケースもあり得るということがいえるのです。

悪意を持って考えるなら、農家が外国産の安い野菜を仕入れて収穫に混入させていてもわからない場合だってあるのだということに加えて、その気になればいくらでも偽装が可能だと指摘できるわけです。

実際には日本国内の流通にもたまにニュースで報道されるように、十分に偽装が行われていますので、ここに外国産が加わっていない保証は何処にもないわけです。

 

ただ、外国からの輸入には検疫をはじめとしたある一定以上の基準があり、そうそう簡単に問題のあるものを輸入することはできません。残留農薬などについても、海外では使用可能な農薬でも日本で禁止されていれば、検査で使用が確認されれば輸入できません。その基準については日本はかなり厳しいので、原材料として輸入されているものに関しては一定以上の安心をしても良いと思います。

 

無駄に産地にこだわる前にきちんと理解して欲しいのは、外国産原材料を何処で加工して商品化しているのか であって、外国産原材料か否かではありません。

産地にこだわって外国産を嫌う上で実際に1番注意しておかなければいけないのは海外での加工品です。

 

実は、原料としての輸入にはかなり厳しい制限を設けてある一方で、加工品については書類上の操作で簡単に輸入できてしまう場合があるからです。

なので、商品とされた完成品が輸入であるかどうかという点と、外国産原料を輸入してから国内で加工したものとでは、外国産アレルギーの方にとって全く意味合いが違うのです。

外国産を嫌う方のほとんどは、なぜ嫌なのかという点が非常に曖昧です。

テレビを見て映像を見て生理的に受け付けなくなっている場合が多いのですが、気をつけたいという思いとは裏腹に、日本で販売されているもののほとんどが、何らかの形で外国に関わっているのです。

アジアだからダメだとか、ヨーロッパだから大丈夫とか、そんな次元の話ではないはずなのです。

インターネット上でも見つけることが出来ますので時間があれば検索してみると面白いのですが、諸外国の素晴らしい景色の写真や映像の陰には、見せたくない切り取られた部分が存在します。

町の立派な建物が、まるでゴミ一つないような絢爛な街中や自然から写真として紹介され、多くの人は

「ああ、なんて綺麗な国なんだろう」

と、まるでその場で見たかの様にその撮影の舞台となった国を評価し信用します。

しかしその写真は実は綺麗なところだけを切り抜いた、写真として優れたものであるわけです。写真として紹介することを単純に少し考えれば至極当然のことなのですが、素直にその写真が全体像広がっている世界のように捉えてしまうわけです。

しかし、人間が文化を持って生活を行っているのですから、ゴミがない、生活感を感じさせないほどの美しさなど、わざわざ構図を考えて切り取らなければあるわけがないのです。

 

 

日本国内だけでも産地偽装や違法農薬や薬品の使用は行われています。ニュースになるのはほんのごく一部であって、どんなに理想を唱えても残念ながらなくなることはないのです。

 

少し話は変わりますが、近年発がん性物質の含有にかかわるニュースが増えています。 しかし、わずかでも発がん性物質を含有していることが危険であるなら、厳密には食品は食べることができなくなります。自然界には様々な物質がそれぞれの役割を持ってバランスの中で存在しています。発がんの可能性がある物質だけを見てみれば当たり前のようにそこらじゅうに存在しています。実は毎日のように、そういった研究を行っている大学などの発表で、次々と様々な食べものの発がん性物質含有が発見されています。

最近では、ホットドッグなどに使われるソーセージなどの加工肉に発がんのリスクがあると、オーストラリアの研究機関が発表して話題になりました。加工肉や肉食を控えるようにも働きかけたため各国で物議を醸し出し国レベルでの論争に発展しています。

 

先に述べましたが、突き詰めて行けばほとんどの原物質には発がん性物質と呼ばれかねない物質は含まれています。自然界にはごく自然に存在するのです。

ではなぜ発がんリスクをわざわざ発表するのかというと、単一の物質や成分だけの研究結果では発がんの可能性があるからで、その成分や物質の本来の働きは解明できていないまでも、単一成分の研究データだけを根拠として単一で摂取した場合のデータだけを結果の可能性として解釈しているからなのです。

わかりやすくすると、毒蛇の毒は毒だけで摂取すれば当然命の危険にさらされます。

この毒をもとに生成される抗毒素血清は逆に毒がなければ作れません。毒があるからこそ作り出される抗体があるのです。また、毒ヘビ自体には自分の毒でやられないように、その毒を中和、無効化させる抗体をすでに持っているものや、体の作りによって毒に害されないようになっています。いたってシンプルでわかりやすいメカニズムです。

さらにいえば、毒蛇の毒だって、蛇が生存する為に作り出した一種の自己防衛のための物質でもあるわけです。でも、毒だけを研究すればリスクしかないわけです。

ですから、自然界においてはこのバランスとメカニズムがしっかりとできているわけです。

 

何度も申し上げていますが人間の体の中には生まれながらにしてがん細胞は存在しています。がん細胞の存在によって作り出される抗体や免疫機能も存在するわけです。

毎日の食事が人間の体を作り出すように、食事の中に様々な成分や一見害になるようなものだって含まれていて当然なのです。食事の中に含まれているそういったものが、一部正しい体作りに1役を買っているわけです。過剰な摂取や明らかなる毒性を除いては、食事というのは体を強く構築するための重要な情報源でもあるわけです。

現代社会のように、何でもかんでも排除することばかりに躍起になっていては、いずれ自分の体では何もできないようになってしまいます。

 

話を戻しますが、テレビや新聞、雑誌やラジオなどでは、連日のように目新しいものがさも特別なことのように報道されています。健康に良いという食材など、いったいいくつ出てくるのかというほどに次々と新しいものが出てきては凄まじい勢いで入れ替わっています。

そういった食材や商品は、今までいったいどのように扱われてきたのか、なぜ今までは名前も聞いたことがないのか、そんな風に考えたことはあるでしょうか?

そして同時に、自分の身の回りに当たり前にあるものが、どういった過程を経て身近に存在しているのかその存在を維持し続けているのかも考えたことがあるでしょうか?

 

いま、単純に「中国産」をむやみやたらと嫌う方々に問いたいのは、日本にあるもののどれほどのものが中国に関わりがないと熟知しているのか…

 

さらに細かいところに話を戻すと、加工製品の多くは原材料として名前を書いているものの、その原材料の産地を明確に表示しているものはごくわずかです。

 さらにさらに、外食をすれば、そこに用いている材料や、厳密に言えば調味料や調理器具に至っても、全ての外国産をシャットアウトすることなど物理的に不可能なのです。

 

では、イタリア産やフランス産なら安心なのか?中国以外の国のものが安心だとかんじるのはなぜなのか?

極論を言えば、例えばイタリアは世界中に名を轟かすマフィアが有名な国です。

日本で言う所の暴力団が有名な国なのですが、その国の商業においてどこを切り取っても安全安心だと断言できる根拠はどこにもないはずです。

間違いなくまっすぐに生産を行っているのかどうかという点についても、日本も同様、確認するすべがないわけです。

 

そこで、先に述べた部分が関連してくるのですが、外国から日本に持ち込まれる段階での検疫等の輸入品の検査制度が力を発揮するのです。

少なくとも、国外からの輸入品への検査はある程度徹底されていますし、TPPによりどうなるかはわかりませんが、現在の関税制度下では輸入品においての小細工は逆にコストがかかってしまうため金銭的なうまみも少ないわけです。

それならば、一定基準においての発覚が難しい加工品にてそれらをくぐってしまおうという考え方が生まれてきます。

なので、海外で、海外の基準で加工してしまえば、加工後の状態では輸入のハードルが下がり、さらには日本に持ち込んでから加工するよりも製造コストも抑えることが出来るので、海外加工から輸入するほうが利鞘が大きくなるのです。

もうひとつ加えるなら、これほどまでに中国問題が世界的に騒がれている昨今、いつまでも中国で製造することがはたして利益を求めるにあたって利口なのかと考えれば、同様の条件に近い環境下で加工できる他国に拠点を持ち込み産地を変更することのほうが、いろんな点でメリットが多々あることとなります。

 

ここまで書けば何割かの方は理解して頂けるのではないでしょうか。

 

要するに、海外から材料を仕入れて、日本国内で検査と加工を行うことが、今の流通においては最も安全性確保する近道なのです。

なお、野菜や果実の残留農薬検査については、日本国内で収穫されたものを通常の検査に事務的に流してしまえば、おおよそ200種類前後の農薬が対象となります。

海外からの輸入品の場合は、残留農薬検査として350種類以上を行わなければ、実際問題、規制対象外の禁止農薬などの検出は出来ません。

なので、加工品のように加工後の検出が困難な状況を逆手にとって市場に紛れ込むことを考えれば、原材料を輸入しようとすればその部分をクリアしなければいけないので、結論としても加工品よりも原材料を輸入して国内加工することが最も安全だといえるひとつの目安になるのです。

 

いまのご時勢、正直に中国産だと謳っているほうが逆に安心で安全な手順を踏んでいるのだろうと、私は考えます。

その部分を偽ったり、加工したことによって手順を重ねたことにより産地表示の義務から逃れて紛れ込ましてしまうことのほうがよほど心配です。

 

一番気にすべきなのは産地なのではなく手順が明確なのかどうかです。

サプリメントや健康食品、薬や医薬品も同じく、必ずしも新しいものが正しいのではないのです。

何の参考にもならない「産地」などというくだらない概念に捉われて的外れな判断を安易に繰り返す前に、どんなものに対しても、自然に、誰が何処でどんな手順でどのハードルをこえて市場に商品として出てくるのか、きちんと自分自身で考えるべきではないかと思います。

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

少し強いメッセージとなりましたがお分かりいただけるでしょうか。

あくまでも内容は個人の主観です。

 

 

杉本