杉の坊のつぶやき

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癌にまつわる話

※個人の主観であることを前提にあくまでも参考にお読みください。

 

 近年、癌については

「早期発見・早期治療」が主流となっていますが

少し考えるべきことがたくさんあります。

 

まず、実際の癌に関する診断法について述べてみますが、これをどのように捉えるかによって大きく解釈が変わると思います。

 

一般的には「癌」=死のイメージが定着しています。 

絶対に進行して命を危険にさらす性質の悪いものだという認識ですが

病院で癌だと診断されたから100%そうなのかというと疑問が残ります。

 

「早期発見」の為検査をし、発見されたものが現代の診断基準に当てはまる癌だと診断されるならば、生まれたての赤ん坊にも癌が見つかる場合があります。

 

人間の身体には今の医学で言う「癌細胞」がほぼ全員から見つかります。

では、診断で治療を宣告される癌だといわれるレベルはどの程度なのかというと、

ここからは実際の医師の文献の引用になりますが内容をしっかりと判断してみてください。

 

実地臨床で患者の身体に細胞の塊である「腫瘍」を発見するところから始まって、発見した「腫瘍」を癌であるかどうか判断します。この判断の段階で患者の身体における転移の有無を診断基準として含めた場合には判断が非常に難しいことになります。

なぜならば、体内に転移が存在した場合でも、検査で発見できるレベル(大きさ)になっていないことが多いからです。検査で転移が発見できていない状態で、発見できていないことを理由に「良性腫瘍」と診断してしまうと後で転移が出てくるケースが続発してしまうからです。

そこで、実地臨床では初期病巣を調べるだけで「癌」かどうかを判断することになります。具体的には組織を顕微鏡で調べる「病理検査」で調べます。

ところが、顕微鏡で見ると、転移のある「癌」と転移のない「良性腫瘍」は酷似していて、その結果多くの「良性腫瘍」も「癌」と判断されます。

実際に医師の世界でもこの「良性」と「悪性」の判断は非常に難しいものだといわれています。「良性腫瘍」は癌に酷似した “がんもどき” で、転移が無く、実際には治療の必要性が無いものも含みますが、大半が「早期がん」に格上げされてしまいます。

良性腫瘍」と判断し、手術などで取り除いた後、数年後に転移が発見されるケースが多々あることが物語っています。

 

癌細胞が発見されてから人を死に至らしめるまでの「癌の一生」を考えた場合、早期癌が発見されるのは初期ではなく晩期です。早期癌といわれる癌が発見されるのは1センチ程度になってからですが、その時点でおよそ10億個の癌細胞が詰まっています。

ここで考えていただきたいのは、「手術で治る」ということはその時点で身体のどこにも転移が無いということが前提だといえます。癌として早期発見の約1センチ、10億個に増えるまで細胞1個の転移も無い、そしてその時期を過ぎてから転移して「癌」になる。そういうことが前提で手術などの話を聞けば、何かしら違和感を覚えるはずなのですがいかがでしょう?

実際のところ転移のある「本物の癌」は癌の一生における初期に転移しています。

まず、はじめから医師に「手遅れ」といわれる癌があります。他の臓器などへの転移

が見つかるからですが、検査で発見できる転移病巣には、最低でも1億個近くの癌細胞があります。それは、癌細胞が転移した初発病巣が1ミリよりもずっと小さかったことを意味します。そして、転移が無いと思って手術を受けたら1年後に転移が出現してしまったというよくある話です。

患者や家族は「もっと早くに検査を受けていれば転移する前に見つかったのではないか」と後悔しますが、これは考え方が逆なのです。

手術してまもなく発見できる大きさの転移が出現したということは、初発病巣が1ミリの10分の1以下というようなごく小さなときに転移が生じている…という証拠なのです。

 

現在分かっているメカニズムとして、癌ではまず「癌幹細胞」が生まれ、それが「その他大勢の癌細胞」の元となることが分かってきました。従って、癌幹細胞がその病巣にある癌細胞全体の性格を決めることとなります。

癌幹細胞に転移する能力が無ければその他大勢の癌細胞にも転移能力は無く、おなじく転移能力があればその他大勢の癌細胞も転移能力を備えるということになります。

そして、転移能力を備えていた場合には転移はごく初期に起こりうるわけです。

転移がごく初期に生じる典型例は、「初発不明癌」です。癌幹細胞ができると同時に別の臓器などに転移してしまうので、初発部位に癌病巣を形成できないと考えられます。これらのことから「本物の癌」であればその発生初期に癌細胞は転移しています。発見を推奨する早期の癌といわれるものまで転移が無いという基本的な考えは

誤りで、臓器転移が無いといわれている「早期癌」は、初期の転移が不明瞭である「本物の癌」とは本質的に異なるものであり、全てを同列視して治療に臨むことは非常に早計であるといえます。悪性転移のある本物の癌と、転移そのもののない良性腫瘍では、ホンモノとニセモノほどの違いがあります。要するに良性と診断される癌はいわゆる「がんもどき」なのです。

 

病巣が初発した臓器の違いや進行度(病期)によって「本物」と「もどき」の割合は異なります。例えば非小細胞型肺がんでは、1期であれば約7割が「もどき」で、残りが「本物」です。しかし3期になればおよそ95%以上が「本物」であり、4期は定義上必ず転移がある「本物」です。

「早期癌」にも本物は含まれていますがその頻度は低く、大腸ポリープや子宮頸部の上皮肉がんはすべてといえるほど「もどき」です。

癌に「本物」と「もどき」があることを理解するだけでも治療への考え方が変わると思います。

 

というのも、「本物」であれば転移があるため抗癌剤治療を受けても治らないばかりか抗癌剤の毒性によって寿命を縮めます。これに対して「もどき」の場合はそもそも転移が無いので抗癌剤治療の必要が無いということになり、やはり抗癌剤の毒性を被るのはまさに丸損で命を縮めます。ことに問題なのは手術の前、後に行われる抗癌剤治療で、手術の効果を高めることを目的とした「補助化学療法」と呼ばれています。

しかし癌手術の対象は上記の「本物」「もどき」のいずれかなので、結局のところ抗癌剤治療自体はほとんど意味が無く有害といえます。

ただ、患者や家族は医師の言葉を信じて抗癌剤治療を受けてしまい、副作用という名の毒性に身体がボロボロにされても続けようとします。

治療を始めるまでは健康だった乳癌患者が、抗癌剤による四肢の神経障害がでて歩行困難になり杖をつかなければいけなくなるようなケースが頻発しています。

本来ならその状態に違和感を感じなければいけないのですが、医師の言葉を信じ、一般的な情報を鵜呑みにするあまりに患者は我慢し、家族は苦しみの向こう側の生還を信じて励まします。

しかし、多くのケースでは末期的な状態となった患者、体力的にも肉体的にも抗癌剤治療が困難になり、抗癌剤治療の副作用で命を落としかねないような極限の状態になったら病院はどうするでしょう?

身近に癌患者のいた、またはいる経験のある方ならばご存知でしょうが、病院、医師は手の施しようが無い末期だからと事実上「さじを投げ」ます。

抗癌剤でボロボロになり痛んだ身体に痛み止めをだし、拒絶症状からもよおす吐き気に吐き気止めを出し・・・と、対症療法一辺倒に切り替えます。

そもそも効果があることを一定確立以上ですすめておきながら、その副作用や、結果的なマイナスの要因については、癌の危険性を一番として強引に抗癌剤を使おうとします。しかし効かない、または効果が現れない、そして抗癌剤の副作用によってボロボロになる、あげく患者の体力が持たなくなればさじを投げる。

このながれには疑問を持たなければいけません。

「早期発見」「早期治療」をもとにする抗癌剤治療が最高の治療につながるのであれば、このような結果を多々招いていることそのものが異常であり、治療のあり方として見直すべきところのはずです。

 

ご存知の方が多いと思いますが抗癌剤は癌細胞だけを殺すものではありません。

また、癌細胞を攻撃する被害が正常細胞に及ぼすものが副作用なのでもありません。

「殺細胞効果」といって無差別に細胞を殺すことを目的とした、人体にとって「劇薬」であり「毒薬」で、現在の医学では癌細胞だけを特定して攻撃する抗癌剤を開発することはいまのところ不可能なのです。

健康な人に抗癌剤を射ち続ければ必ず死にます。どれぐらい射てば死に至るかは抗癌剤によって異なりますし、その人自身の体によっても異なりますので、人によっては一回で死に至る場合もあります。

抗癌剤で真に問題とすべきは吐き気や脱毛といった目に見える副作用ではなく、生命維持にかかわる重要臓器の機能低下です。循環器、呼吸器、消化器、泌尿器、および中枢神経の機能が低下して異常をきたし、あるいは死亡してしまうからです。

重要臓器は予備的能力があるので抗癌剤によって機能が低下しても残存機能だけで生命維持を果たすことができ、患者本人が機能低下に気付かないまま水面下で機能低下が進んでしまいます。そして、あるとき突然心不全症状や呼吸困難を自覚し、その時点ではそこから回復できなくなってしまっています。

 

途中になりましたが、このように癌の治療においては様々な矛盾があります。

医師や一般的な情報を鵜呑みにする前に、様々な角度からしっかり精査して、自分自身の体の状況を踏まえた治療の選択をしたいものです。

まずは、癌は必ず命を蝕むものではないこと、早期発見早期治療はいたずらに自分の身体を攻撃するだけのものであること、慌てず、恐れず、正しく向き合って、時には癌と付き合ってゆくことも必要なのです。

 

余談ですが、高齢で天寿を全うされ亡くなられた方の身体から、とんでもない大きさの癌が発見されることがあります。癌を宿していたというような自覚症状もまったく無く、病気のかけらも感じられず、死因は老衰のはずの身体の中にあった癌は死亡原因の一因なのでしょうか?

答えはいいえ。

医師の世界ではこれを「天寿癌」といい、細胞として共に天寿を全うした身体の一部なのです。

この存在は、現代の癌への向き合い方を考えるにあたって非常に重要なものではないかと思います。

 

 

 

 

長文でしたがこのお話は個人の主観として捉えてくださいね。

あくまでもご参考程度に。

どう感じるか、どう思うかはお読みになったそれぞれの方々の自由です。

 

次回は「抗癌剤」そのものについて触れたいと思います。

 

 

杉本